いつの時代でも記憶力がよい人とは、優遇されてきたものである。では、その記憶力を日常生活で鍛える処世哲学をここで少し論じてみよう。まずほとんどの物事をメモに取らない。ぎりぎりの切羽詰った状態でもない限り、極力メモは取らないほうがいい。なぜなら、そのメモが安心感を与え、記憶力を鈍化させてしまうからである。そしてもう一つ重要な記憶方法がある。それは特定の感情を記憶する物事と結びつける事である。よくよく考えれば、昔の出来事で覚えている出来事はほとんど感情的な発作を伴っている。これは怒りや悲しみ、喜びなどどの感情でも良い。だから好んで勉強する人は、物覚えが良いのである。彼は勉強する事に喜びを感じつつ、物事を把握する。そのため、記憶しやすくなるのである。もちろん、これらの効力は頭で分かってはいても、すぐに実践できるものではない。したがって、このような記憶方法を意識的に心がけて、毎日を過ごすことが望ましいのである。そうすれば、いつの間にか物事のほとんどがふっと湧き出るようになるはずである。筆者も中学時代、授業をほとんどノートに取ったことがない。けれども成績はまあまあであった。これにはとかく筆者のいい加減な姿勢も関係しているのだろうが、ともあれこのような記憶方法は有用なのである。
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