ちびたのつめとぎ

祖父母との生活


ことのはです。


作物の写真を拝見していたら、母方の祖父母との生活を思い出しました。


20代の頃、よく祖父母の家に遊びにいっていました。
電車の旅もしたかった。
空気が変わっていくのを感じるのが楽しみでした。


祖父母は2人で農家をしていました。
私は行くと、手伝いに入り。


人参とスイカと里芋と。
オレンジと緑が続く人参畑を祖父と歩くのは、本物の農婦になってるようで、誇らしかった。


スイカの収穫は、母も一緒に連携プレー。
重かった。
みがいて、シールを貼って、よりわけて、箱に入れて。


冷やさないで、地面に叩きつけ割って食べたスイカの甘さったら、なかったな。


祖母は「農家の嫁にはなるもんじゃない」と、よく話してました。
祖母は、頭がよく、短歌を詠んだり、紙人形を作ったりする人でした。
 

昼間の疲れで、居眠りしながら紙人形を作る祖母を笑って起こしていたけれど、今はもう私は笑うことはできない。
祖母の努力には脱帽しています。


祖父は粗っぽい人でした。
一方的に怒る。
そこは、嫌でした。


でも、1人で3人分は働く。
そういうところは尊敬していました。


祖父母はもうなくなり、家も崩しました。


でも、目をつぶれば家のどこへでもいけます。


祖父が横になり、リモコン片手に天気予報を見てる。
祖母は居間で、おでんを食べる用意をしてる。
私の好きな大根だけのおでんを。


裏手に出れば、2人で樽に瓜のおしんこをつけてる。


けして色褪せない場所が、私の一部になっているのです。


故郷。


長くなりました。

読んでいただき、ありがとうございます。




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