↓イノライフさんDr.Movie 自由コラムより
http://www.innolife.net/
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[映画観覧前]
俳優に対する好感度★★☆
予告篇に対する好感度★★
映画『晩秋』は第15回釜山国際映画祭で話題になった作品で、晩秋に合わせて封切りされる予定だったが、
様々な事情で封切り館が決まらなかった不遇な映画だった。
『家族の誕生』『私の生涯で最も美しい一週間』等を演出したキム・テヨン監督の感性的な演出力が際立った
『晩秋』はそのように漂流中だったが、ドラマ『シークレットガーデン』で最高の人気を集めた
ヒョンビンの人気のおかげで、タイミング良く生き返った(?)とも言える。
当たっている言葉だ。封切り館さえ決まらなかった映画が、多くの人々の期待の中で上映され、
前売り率1位を独走して初週すでに50万人の観客を越えた。
だが映画を鑑賞した後は、映画の中のヒョンビンよりタン・ウェイの魅力にどっぷりはまると豪語できる。
感情を抑えたエナ(タン・ウェイ)は、序盤から中盤まではほとんどセリフがない。
そのため彼女のまなざし、そして動きがすべての感情を代弁している。
結局タン・ウェイの優れた内面演技が光を放ち、彼女がもともとエナであるかのように100%彼女を理解した演技を見せた。
『晩秋』はすでに何回もリメークされた映画で、韓国で2度、日本でも1972年に斉藤耕一監督によって
『約束』という題名でリメークされ、その年の日本映画best5に選ばれた。
韓国映画が日本でリメークされるのは『晩秋』が初めてだった。
現代版として再解釈されたキム・テヨン監督の『晩秋』は、米国のシアトルを主舞台に展開する。
そして主人公が同じ国籍ではない韓国人と中国人。文化的、言語的制約と共に、
彼らには時間的制約まで加わって、何か満たされない寂しさが漂う。
映画の中で始終かかっていた霧のように。
夫を殺した殺人の罪で受刑中のエナ(タン・ウェイ)は、服役中に母の葬式に参加するために、
3日間の時間を貰ってシアトルへ向かう。
女性を接待する職業のフン(ヒョンビン)は、特有の親近感でエナに近づこうとするが、
エナはそんなフンが煩わしいだけだ。
そして偶然のきっかけでまた出会った彼らは、お互いの日常の中に少しずつ関係し始める。
映画『晩秋』は残香が強烈だ。奥床しい香りが漂うコーヒーのような映画ではなく、
長く真心を込めて煎じられた緑茶のような映画だ。
また穏やかで静的に流れるが、感情の波紋はとても深くて大きい。
セリフも少ない方で、3日間という時間とシアトルという場所に限定されているが、
二人の心の軌跡についていこうとすれば、二人の男女のむなしさには終わりがないようだ。
刑務所に戻る途中で交わす二人の長いキスは決して欲望ではなく、二人がお互いを探す一つの意識のように見える。
そのように消え去った男を夢中で探すエナの姿は、胸が麻痺するほど痛い。
刑務所に帰った女は帰ってゆく男に希望を抱くが、その希望は霧に覆われているようだ。
例年より厳しいかった冬のせいで、早く暖かい春が訪れることを望んでいたが、
映画『晩秋』を鑑賞して映画の余韻を感じたいなら、冷たい風がさらに必要だ。
[鑑賞後]
俳優に対する好感度★★★☆
映画に対する満足度★★★★
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[映画観覧前]
俳優に対する好感度★★☆
予告篇に対する好感度★★
映画『晩秋』は第15回釜山国際映画祭で話題になった作品で、晩秋に合わせて封切りされる予定だったが、
様々な事情で封切り館が決まらなかった不遇な映画だった。
『家族の誕生』『私の生涯で最も美しい一週間』等を演出したキム・テヨン監督の感性的な演出力が際立った
『晩秋』はそのように漂流中だったが、ドラマ『シークレットガーデン』で最高の人気を集めた
ヒョンビンの人気のおかげで、タイミング良く生き返った(?)とも言える。
当たっている言葉だ。封切り館さえ決まらなかった映画が、多くの人々の期待の中で上映され、
前売り率1位を独走して初週すでに50万人の観客を越えた。
だが映画を鑑賞した後は、映画の中のヒョンビンよりタン・ウェイの魅力にどっぷりはまると豪語できる。
感情を抑えたエナ(タン・ウェイ)は、序盤から中盤まではほとんどセリフがない。
そのため彼女のまなざし、そして動きがすべての感情を代弁している。
結局タン・ウェイの優れた内面演技が光を放ち、彼女がもともとエナであるかのように100%彼女を理解した演技を見せた。
『晩秋』はすでに何回もリメークされた映画で、韓国で2度、日本でも1972年に斉藤耕一監督によって
『約束』という題名でリメークされ、その年の日本映画best5に選ばれた。
韓国映画が日本でリメークされるのは『晩秋』が初めてだった。
現代版として再解釈されたキム・テヨン監督の『晩秋』は、米国のシアトルを主舞台に展開する。
そして主人公が同じ国籍ではない韓国人と中国人。文化的、言語的制約と共に、
彼らには時間的制約まで加わって、何か満たされない寂しさが漂う。
映画の中で始終かかっていた霧のように。
夫を殺した殺人の罪で受刑中のエナ(タン・ウェイ)は、服役中に母の葬式に参加するために、
3日間の時間を貰ってシアトルへ向かう。
女性を接待する職業のフン(ヒョンビン)は、特有の親近感でエナに近づこうとするが、
エナはそんなフンが煩わしいだけだ。
そして偶然のきっかけでまた出会った彼らは、お互いの日常の中に少しずつ関係し始める。
映画『晩秋』は残香が強烈だ。奥床しい香りが漂うコーヒーのような映画ではなく、
長く真心を込めて煎じられた緑茶のような映画だ。
また穏やかで静的に流れるが、感情の波紋はとても深くて大きい。
セリフも少ない方で、3日間という時間とシアトルという場所に限定されているが、
二人の心の軌跡についていこうとすれば、二人の男女のむなしさには終わりがないようだ。
刑務所に戻る途中で交わす二人の長いキスは決して欲望ではなく、二人がお互いを探す一つの意識のように見える。
そのように消え去った男を夢中で探すエナの姿は、胸が麻痺するほど痛い。
刑務所に帰った女は帰ってゆく男に希望を抱くが、その希望は霧に覆われているようだ。
例年より厳しいかった冬のせいで、早く暖かい春が訪れることを望んでいたが、
映画『晩秋』を鑑賞して映画の余韻を感じたいなら、冷たい風がさらに必要だ。
[鑑賞後]
俳優に対する好感度★★★☆
映画に対する満足度★★★★