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エドワード・ブルームが語る物語は、人々を幸せな気持ちにさせる魔法のようだった。未来を予想する魔女の話、一緒に旅をした巨人の話、人を襲う森の先にある美しい町の話。誰もが彼の話に夢中になった。ただ一人、息子のウィルを除いて…。――それは、ウィルの結婚式当日のこと。父と息子は激しく討論を交わした。息子が主役になるはずの結婚式で、父の語る“息子が産まれた日に釣った巨大魚”の物語が注目を集めたからだ。それから3年間、父と息子は疎遠になった。そして今、ウィルは病に倒れた父のもとに向かっている。父の話を「ただの作り話」だと言い放ってきたウィルは、父に懇願するのだった。“本当の父さんを見せて”と。
幻想的な描写で、夢と感動を映画に乗せて届け続けるティム・バートン監督の最高傑作! 1998年にアメリカで発刊されベストセラーを記録したダニエル・ウォレスによる同名小説を基に、数ある監督候補の中からティム・バートン監督がメガホンを取ることとなった。待ち望まれていた映像化は物語に存在する世界を無限に広げ、その美しい映像の中で人間や生命の素晴らしさを綴って行く。おとぎ話を話る事で愛情を伝えようとする父と、そんな父の愛に気付けず愛情を求め続ける息子。二人の心が通い合う瞬間、心はせつないほどの感動で満たされているはず。