ビジネスエリートがなぜか身につけている教養としての落語
日本の古典芸能の中で、今なお一般の人々にもっとも愛されているものの一つに「落語」がある。古くは吉田茂元首相、渋沢栄一など政治家や経営者にも、江戸時代庶民のウィットやユーモア、知性が詰まった落語を愛好する人は少なくない。そんな落語にはどんな由来や意義、魅力があるのだろうか。本書では、落語家の立川談慶氏が、落語の歴史や分類、現代の組織、落語の「型」、代表的な噺や歴代の人気落語家など、「教養」として持っておいて損はない知識を網羅。他の伝統芸能や世界の笑いとの比較なども交えながら、文化としての落語の魅力を語っている。落語は皆がやんわりと幸せに生きるための庶民の知恵や知性の塊であると説く。著者は1965年生まれで、慶應義塾大学経済学部卒。ワコールで3年間サラリーマン生活を送った後、立川談志18番目の弟子として入門。2005年、真打ちに昇進。