栗葉ジュンのいしいひさいち先生ファンブログ

漫画家志望の栗葉ジュンが書くいしいひさいちファンブログです
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「バイトくん」原画が流出

2022-06-21 13:57:00 | 考察
 「まんだらけ」のネットオークションにバイトくんの原画が売られていた。
 

 原稿に書かれている指示書きを元に参照したところ「ドーナツブックス16(双葉社)」に収録されている「バイトくん」シリーズの作品である。

 いしい先生の奥さんも知らなかったようで、反応のツイートをされていた。

 私はオークション経験も金もないので買わないが、もし買えたら元のところに返還をしたいところである。

 藤子不二雄A先生やとりいかずよし先生、高井研一郎先生などの原稿はよく売られているがこういうのを見ると複雑な気持ちである。

 なにしろオリジナルがもう作者本人のところに無いのである。
 
 そうなると復刻をする際に印刷物からの複写あるいはトレースなどになってしまう(藤子・F・不二雄大全集は売られていたわけでは無いが紛失しているのでそうしていた)。

 やはり漫画には文化財的な側面があるのでオリジナルの原稿は、はっきりした手元にあるのが良いものである。

 現在記事を書いている時点で価格は8000円。
 果たしてどうなるのだろうか。

植田まさし先生 休載のニュース

2022-06-20 12:40:00 | 植田まさし
 今回は植田まさし先生の話。

 発熱のためコボちゃんを19日から当分休載するとニュースが入った。

 正直ドキッとした。

 この前75歳を迎えたばかりである。
 
 コボちゃん傑作選(中央公論社)によるとあまり休んだ事はなかったらしく、個人的にも休載のお知らせが入るのは初だった。

 具体的に書かれず「発熱」というのも、園山俊二先生のケースのように勘ぐってしまう。

 仮に発熱だけだとしても75歳の体には重い事だ。
 
 以前のいしいひさいち先生のように新聞連載1本だけでも良いので、ぜひまた元気に漫画家活動をしてほしい。
 
 朝日小学生新聞で連載されている「ジャンケンポン」の泉昭二先生も90歳でまだまだ長期連載記録を更新中らしいので、回復し再びマイペースに体調を崩さない限りで漫画を描いていってほしい。

 とにかく、回復を祈ります。

おじゃまんが山田くん 再びテレ朝チャンネル2で放送開始

2022-06-19 02:54:00 | アニメ
 前回2クールで打ち切りのように終わったおじゃまんが山田くん。
 7月26日の深夜3時より再び再放送されるようです。
 同じくテレ朝チャンネル2です。

 ソース↓

 今回は全話放送してほしいですね。

 どうでも良い話ですが、私は有料放送見れないので感想を記事にしたいですができません(ほんとどうでもいい)。
 
 おまけですが、おじゃまんが山田くんのいしい本人による漫画版について。

 一つの単行本としてはヘラルド出版より「元祖おじゃまんが山田くん」として出ています。

 また、ドーナツブックスの初期の巻(大体1〜3巻辺り)にはまんが笑ルームなどに掲載された山田くんが載っています。

 それが底本の双葉文庫「山田家の人々1巻」の最初の方にはしげるやヨネオ兄さんが登場するおじゃまんが山田くんものも収録されております。

 また、週刊漫画アクションの増刊号「ワイはアサシオや」にも未収録のおじゃまんが山田くんが載っているそうです(未確認)。

 これ以外にはおじゃまんが山田くんの漫画版は存在しないと思います(奇想天外社のおじゃまんがは無関係です)。

 但しエピソードの原作は主にいしい先生初期(1970年代〜1981年辺り)の単行本で読めます。
 
 全て絶版で入手は難しいですが、この機会に読んでみてはいかがでしょう。
 

ののちゃん全集13巻 発売決定

2022-06-07 08:19:00 | 単行本
 いしいひさいち先生が朝日新聞にて連載されている「ののちゃん」の単行本13巻の発売が決まったようです。
 

 発売日は2022年7月13日、徳間書店発行ページ数380、値段は12巻までの990円から1100円になっています。
 内容や表紙などに関してはまだ公開されていませんが、続報を待ちましょう。

 恐らく今年は自費出版で「ROCA」も出ます。
 新刊はいしいファンとして嬉しい限りです。

植田まさし先生 75歳の誕生日

2022-05-27 19:10:00 | 植田まさし
 今回は別の漫画家さんの記事です(一応初出リストの続きをのろのろ書いてます)。
 以下の文章は文の都合上敬称略です、すいません。

 植田まさし。
 1979年にいしいひさいちと双璧を成した漫画家だ。
 彼の描く4コマは初期はいしいの難解さを大衆向けに砕いたブラックな味の大人向け漫画、中期から現在はみんな楽しめるシニカルで柔らかい口溶けの大衆向け漫画となっている。
 代表作は「フリテンくん」「コボちゃん」「かりあげクン」など。
 その4コマ漫画の二大巨頭の一人が今日、75歳になった。 
 そもそもかりあげクンを書き始めた時点(1980年)で33歳であり、昔の漫画家にしてはそこそこ遅咲きな方だと感じる
 だが遅咲きな事で、あのような世間を超越した目線で眺める作風が書けたのだろう。
 同時期に29歳だったいしいと同じく植田ものんき君などに代表される若者目線の漫画を描いていたが、いしいがバイトくんなどのようにガッツリ若者目線で破天荒なのに対し、どこか植田は中年目線で道徳的な所が感じられた。
 一応のんきやかりあげなど主人公は若者であるが、キャラの役職の殆どがサラリーマンである為バイトくんやタブチくんなどのように豪快な行動はなかったように思える。
 だいたいの行動範囲が会社、家のように決まっていた。
 だが、そのようなスケールの小ささが植田が大衆に受ける要因となったように感じられる。
 例えばバイトくんは舞台がまず漫画のセオリーである東京ではなく大阪で、なおかつ貧乏学生でその上留年してたり学生デモをしてたりと模範になるようなキャラ設定ではない。
 当然、漫画のスケールも大きくいしいの漫画は比較的まんがマニア、コアな層に人気である。
 だが、植田の漫画のキャラは同じく模範になるような行動はしてないが舞台も東京で話が展開されるところも殆どが会社か家または近辺の店であり、場所を離れても海だったり山だったりホテルだったりいずれも大衆に受けるものだ。
 これらが合わさり漫画のスケールは庶民的で小さく(もちろん悪い意味ではない)、一般大衆に受けている。
 この間もTwitterでコボちゃんの反応ツイートがバズっていた。
 その小ささはやがて「コボちゃん」や「おとぼけ課長」と言ったファミリー向け漫画で濃縮され、今では大人向けの毒素はほぼ分解され完全に大衆漫画となり、いしいと完全に別のスタイルとなった。
 そういう大衆を40年近く描き、とうとう75歳になられた。
 75というと漫画家の方では長生きのように感じる、ましてやその歳でまだ複数誌に連載してるのもすごい(大抵は活動規模、頻度が縮小したり全く描かなくなっている)。
 ましてや月に8ページ以上、週に4コマ2本(確か)、毎日4コマ一本執筆しているのである。
 この歳でこの活動量はすごい、やはり「コボちゃん傑作選(中央公論社刊)」で述べた通り健康に気を遣ってるからだろう。
 これからも体調の許す限り執筆を続けていって欲しい。
 長文になってしまったが、とにかくおめでとうございます。
 最後にTwitterの方にアップロードした私の描いた稚拙な記念イラストを置いておきます。