栗葉ジュンのいしいひさいち先生ファンブログ

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植田まさし先生 75歳の誕生日

2022-05-27 19:10:00 | 植田まさし
 今回は別の漫画家さんの記事です(一応初出リストの続きをのろのろ書いてます)。
 以下の文章は文の都合上敬称略です、すいません。

 植田まさし。
 1979年にいしいひさいちと双璧を成した漫画家だ。
 彼の描く4コマは初期はいしいの難解さを大衆向けに砕いたブラックな味の大人向け漫画、中期から現在はみんな楽しめるシニカルで柔らかい口溶けの大衆向け漫画となっている。
 代表作は「フリテンくん」「コボちゃん」「かりあげクン」など。
 その4コマ漫画の二大巨頭の一人が今日、75歳になった。 
 そもそもかりあげクンを書き始めた時点(1980年)で33歳であり、昔の漫画家にしてはそこそこ遅咲きな方だと感じる
 だが遅咲きな事で、あのような世間を超越した目線で眺める作風が書けたのだろう。
 同時期に29歳だったいしいと同じく植田ものんき君などに代表される若者目線の漫画を描いていたが、いしいがバイトくんなどのようにガッツリ若者目線で破天荒なのに対し、どこか植田は中年目線で道徳的な所が感じられた。
 一応のんきやかりあげなど主人公は若者であるが、キャラの役職の殆どがサラリーマンである為バイトくんやタブチくんなどのように豪快な行動はなかったように思える。
 だいたいの行動範囲が会社、家のように決まっていた。
 だが、そのようなスケールの小ささが植田が大衆に受ける要因となったように感じられる。
 例えばバイトくんは舞台がまず漫画のセオリーである東京ではなく大阪で、なおかつ貧乏学生でその上留年してたり学生デモをしてたりと模範になるようなキャラ設定ではない。
 当然、漫画のスケールも大きくいしいの漫画は比較的まんがマニア、コアな層に人気である。
 だが、植田の漫画のキャラは同じく模範になるような行動はしてないが舞台も東京で話が展開されるところも殆どが会社か家または近辺の店であり、場所を離れても海だったり山だったりホテルだったりいずれも大衆に受けるものだ。
 これらが合わさり漫画のスケールは庶民的で小さく(もちろん悪い意味ではない)、一般大衆に受けている。
 この間もTwitterでコボちゃんの反応ツイートがバズっていた。
 その小ささはやがて「コボちゃん」や「おとぼけ課長」と言ったファミリー向け漫画で濃縮され、今では大人向けの毒素はほぼ分解され完全に大衆漫画となり、いしいと完全に別のスタイルとなった。
 そういう大衆を40年近く描き、とうとう75歳になられた。
 75というと漫画家の方では長生きのように感じる、ましてやその歳でまだ複数誌に連載してるのもすごい(大抵は活動規模、頻度が縮小したり全く描かなくなっている)。
 ましてや月に8ページ以上、週に4コマ2本(確か)、毎日4コマ一本執筆しているのである。
 この歳でこの活動量はすごい、やはり「コボちゃん傑作選(中央公論社刊)」で述べた通り健康に気を遣ってるからだろう。
 これからも体調の許す限り執筆を続けていって欲しい。
 長文になってしまったが、とにかくおめでとうございます。
 最後にTwitterの方にアップロードした私の描いた稚拙な記念イラストを置いておきます。





いしいひさいち初出リスト 1980年台前半(1980〜1985)

2022-05-25 00:51:58 | 考察
・1980年3月号
バラエティ(角川書店)
「忍者無芸帳:風の巻」

・1980年4月19日号
weekly漫画アクション増刊 スーパーフィクション(双葉社)
「動乱」

・1980年5月14日号〜1981年1月頃
ヤングコミック(少年画報社)
「名もなく貧しく」

・1980年5か6月号〜198?年?月号
小説現代(講談社)
「おじゃまんが」

・1980年8月2日号
weekly漫画アクション増刊 スーパーフィクション(双葉社)-5 幻想ロマン編(双葉社)
「地底ウォーズ2」

・1980年12月号
バラエティ(角川書店)
「SFがんばれタブチくん」

・1981年ごろ
小説現代(講談社)
おじゃじゃまんが
注釈:タイトルは間違ってる可能性あり

・1981年1月頃〜1981年8月26日
ヤングコミック(少年画報社)
「おじゃ漫むし」

・1981年3月7日号
増刊漫画アクション スーパーフィクションスペシャル(双葉社)
「2001年地底の旅」

・1981年3月号
バラエティ(角川書店)
「学芸会´81:遠すぎた恥」

・1981年4月9日
週刊漫画アクション(双葉社)
「ドタバタぱぁティー」

・1981年5月号
バラエティ(角川書店)
「まんがシアター:嗚呼、栄冠は君に輝かない」

・1981年7月6日号
weekly漫画アクション増刊 スーパーフィクション7 冒険・活劇編(双葉社)
「ナンセンス4本・2」

・1981年7月号
バラエティ(角川書店)
「特別破壊工作部隊オズマ」

・1981年9月5日
週刊漫画アクション増刊スーパーフィクション(双葉社)
「美は乱調にあり…」

・1981年9月頃〜1982年?月?日号
ヤングコミック(少年画報社)
(タイトル不明)

・1981年9月号
バラエティ(角川書店)
「省力特集:気まぐれ劇場」

・1981年11月号
バラエティ(角川書店)
「コンバット・シリーズ:ぎゃぐぎゃぐぎゃぐ」

・1982年創刊号
マンガ奇想天外増刊 THE・MANGA(奇想天外社)
「スラップ★スキップ」

・1982年3月号〜同年8月号、1983年1月号〜同年5月号
コミックトム(潮出版社)
「ゲームセット」

・1982年1月号、1982年3月号
バラエティ(角川書店)
「きまぐれ劇場」

・1982年5月号〜1983年1月号
バラエティ(角川書店)
「元気なき戦い」

・1982年5月号〜1983年1月号
バラエティ(角川書店)
「元気なき戦い」

・1982年5月頃〜1983年3〜5月頃
週刊漫画アクション(双葉社)
「スラップスキップ」

・1982年6月号
月刊漫画ガロ(青林堂)
「SRAP SKIP」

・1982年9月号〜19??年?月号
コミックトム(潮出版社) 
「鏡の国の戦争」

・1982年9月4日号
weekly漫画アクション増刊 スーパーフィクション(双葉社)
(タイトル不明)

・1982年11月9日号
weekly漫画アクション増刊 スーパーフィクション-12 えあろ美ロマン快感篇(双葉社)
(タイトル不明)

・1983年5月頃〜1983年?月?日号
週刊漫画アクション(双葉社)
「ドーナツ・ボックス」

・1983年6月号〜1987年8月号
月刊スーパーアクション(双葉社)
「ドーナツ・ボックス」

・1984年5月16日号
週刊漫画アクション(双葉社)
「ドーナツボックス」

・1984年5月30日頃〜1984年?月?日号
週刊漫画アクション(双葉社)
「ドーナツボックス」
注釈:1984年9月12日号で掲載されてないのを確認

・1984年8月夏号〜1985年2月冬号
季刊コミックアゲイン(日本出版社)
「ドーナツ・ボックス」

・1985年7月創刊号〜????年?月号
まんがスポーツ(芳文社)
「漫プロ野球ニュース」
注釈:タイトルは○に漫

・198?年?月?日号〜198?年?月?日号
週刊漫画アクション(双葉社)
「がんばれタブチさん」