サンゴのモニタリングに行ってまいりました。
今回、写真のとおりレイシガイが3つほど確認されました。
1つのサンゴに3個体おり、サンゴの3分の1ほどを食べていました。
生存しているサンゴの数は19となり、前回よりも7つ少なくなっています。
夏の暖かい水温と日差しの強さから、大きくなっているのではないかという
期待があったのですが、残念ながら大幅な成長は確認されませんでした。
植え付け数:42株
前回の生存サンゴ数:26株
今回の生存サンゴ数:19株
生存率:45.2%
でした。
1.成長具合に関して
・すべてのサンゴが植え付け時と同等か、それよりも小さくなっている。
2.レイシガイ、オニヒトデ、白化等
・サンゴ全体の色が若干白くなっているように思える。
特に3つのサンゴが白したようにも見える。
今年は台風の影響が少ないため、水温の上昇の影響が心配である。
・レイシガイ3個体確認、1つのサンゴの3分の1が白く食べられている。
3.その他
3.1 サンゴの保護用のカゴに関して
・現在カゴは取り払っています。 できるだけ自然な状況で育つ
状況を確認するために行っています。
・他のショップの状況をみると、カゴを取り付けているサンゴは
大きく育っています。
・取り付けているサンゴの網の大きさによって、サンゴの発育
具合が異なるようです。
数値は取っていませんが、大きさが小さいもの(穴が小さい)
の方がサンゴの発育が良いようです。
・上記のことから、サンゴのポリプを食べる魚
チョウチョウウオ
ブダイ
などの影響が大きいのではないかと思います。
当初はブダイなどの大きな魚にかじられてしまうことを避ける
ため、カゴをかけていました。 これは植え付け当初はサンゴが
ストレスを感じるために粘液を出し、それによってブダイに
かじられるのではなかということで、初めの数か月だけカゴを
かけることにしていました。
植え付け後環境に慣れた状態でも、サンゴを食べる魚など
の影響を防ぐ必要があると思われます。
・カゴなし植え付けサンゴが伸びにくいのには、植えつけた周りの
環境にも影響しているように思われます。
植えつけたサンゴの周りには、他のサンゴが少ないため、植えつけ
サンゴが集中的に狙われているのではないかと思います。
・いつまでつければよいのか?
これは今しばらく見てみないとわかりませんが、ある程度の大きさ
になり、カニやエビ、他の魚がすみつくようになると、ポリプが
食べられにくくなるのかもしれません。 憶測ですが。
・今後の対応に関して
・現在残っている19個のサンゴを
・カゴあり
・カゴなし
に分けてみようと思います。
・できるだけ自然に近い状況で育てたいので、どこまで育てば
カゴをはずしても良いかを見極めたいと思います。
今回のモニタリングで
・ある地域でのサンゴの数が一定数を下回ると、サンゴを餌に
できる魚や他の動物によって、なかなか育たなくなるということが
感じられました。
つまり、現在のチービシのサンゴがなかなか復活しないのは
サンゴが増加が、減少に追いつかないのではないかと・・・
最後に、今年もサンゴの植え付けツアーを行います。
詳しくは以下をご覧くださいませ。
『第2回 イキイキ☆サンゴ大作戦』 開催決定!
今回の報告でのお分かりの通り、陸上の
植林のように、ほとんどが育つものではありません。
それでも、行動しなければわからないことが、少しづつ分かり始めていると
思います。 ぜひご参加いただきたいと思います。
トシ
サンゴ植付け説明はこちらをご覧下さいませ
沖縄ダイビングショップ「リベルテ」のホームページも見てね