とっても“こがねい” ( This is Koganei ! )

小金井市に住んで30年以上。大好きなこの街の素晴らしい点をみつけていきたいです。市内で働いています。なんでも聞いて下さい

東京多摩交響楽団が宮地楽器ホールでデビュー公演

2015年05月29日 | こがねいの文化・芸術
小金井宮地楽器ホールは、従前の名称を小金井市民交流センターといい、今年4月からネーミングライツの契約によって名称が変わったものだ。小金井市は命名権を宮地商会へ販売することで、年間300万円の歳入を見込めることになった。

さて今日は、東京多摩交響楽団が、この文化ホールでのデビュー公演をおこなった。
曲目は、フィガロの結婚(モーツァルト)~ピアノ協奏曲イ短調(シューマン)~交響曲英雄(ベートーベン)だった。
いずれも通に言わせると定番の部類だが、それだけに聴衆の耳が肥えている場合もあり、このオーケストラは勝負をかけてきたとも言えよう。

私は素直に「素晴らしかった」と言いたい。プロの音を聴かせてもらったと感じた。
ピアノ協奏曲は特に見事だった。美しく、時に複雑なリズムを奏でるピアノと、大人数のオーケストラとの息が絶妙にマッチしていた。この曲目をこなすのは、ピアニストもオケも、そして指揮者もそれなりのレベルが要求されると聞いている。
さらに私が注目したのは、ゲストコンサートマスターの平澤仁さんだ。東京フィルを代表するコンマス四本柱の一人として絶大な人気を博す平澤氏は、今回もまさに40人編成のオーケストラのすべてを牽引するがごとき迫力だった。その演奏の姿は会場を圧倒していたように思う。過去、リサイタルを何度も開いているそうだが、このヴァイオリニストの演奏会は、今度機会があったら是非行ってみたい。

この楽団の機関紙「シンフォニカ」には、小金井市の音楽団体代表者のコメントが載っており、そこには「ホール専属のオーケストラがないことが少々気になっていた」とあり、この楽団のことを「あまり高くない料金で、聴きたいなぁ?と思う曲をできるだけ早く叶えてくれるような、愛着が持てる私たちの街のオーケストラです」と紹介している。
宮地楽器ホールは駅の目の前という好立地に建つ文化ホールであり、市内はもとより市外からも極上のアクセスを誇っている。このホールを活動拠点とする優れた音楽集団が今後キラ星のように現れ、どの楽団もが「私たちのホール」と胸を張って活動を展開する。そして、市内はもちろん遠くの街からも大勢の人々が集い来たり、交流する・・・そんな文化の街「小金井」になっていくことを願っている。今回のような素晴らしいオーケストラのデビュー公演は、そういう意味で「Welcome!!!」と申し上げたい。

【外壁に掲示されたホールの名称】


【ホールの玄関付近の様子(夜)】


PS:最後に一言。
休憩時間に一息ついていると、近くにいるご婦人方の会話が耳に入ってきた。
「このホールって、宮地楽器ホールっていうんでしょう。宮地楽器がお金をだして立てたのね、きっと」、「音響も素晴らしくて、いいホールよねぇ!・・・・・」
私は事情を詳しく知る一人として、つい、声のするほうを向いて説明をしたくなったが、「いやいや!やめておこう!」と自制した。
宮地楽器は今回の命名権設定で、実に得する契約をむすんだものだ。投資額の1,000倍、いや2,000倍強の評価を得たも同然だ。ぜひとも、小金井市とともに、未来に大きく飛躍していってもらいたい。

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