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【Wizardry外伝】五つの試練 (steam)

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(社説)鳥山明さん 世界への扉をひらいた 2024年3月12日 5時00分

2024年03月12日 08時55分10秒 | 朝日新聞社
写真・図版
漫画をあまり読むことがなかったという鳥山明さんは、「Dr.スランプ」を描きながら漫画の描き方を覚えた、と編集者との対談で話していた=同作を連載中の1981年撮影<svg width="20" height="20" viewbox="0 0 20 20" fill="none" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg"><path d="M16.8571 2H5.22057C4.91747 2 4.62678 2.12041 4.41245 2.33474C4.19812 2.54906 4.07771 2.83975 4.07771 3.14286V4.07771H3.14286C2.83975 4.07771 2.54906 4.19812 2.33474 4.41245C2.12041 4.62678 2 4.91747 2 5.22057L2 16.8571C2 17.1602 2.12041 17.4509 2.33474 17.6653C2.54906 17.8796 2.83975 18 3.14286 18H14.7794C15.0825 18 15.3732 17.8796 15.5876 17.6653C15.8019 17.4509 15.9223 17.1602 15.9223 16.8571V15.9223H16.8571C17.1602 15.9223 17.4509 15.8019 17.6653 15.5876C17.8796 15.3732 18 15.0825 18 14.7794V3.14286C18 2.83975 17.8796 2.54906 17.6653 2.33474C17.4509 2.12041 17.1602 2 16.8571 2V2ZM14.7794 16.8571H3.14286V5.22057H4.07771V14.7794C4.07771 15.0825 4.19812 15.3732 4.41245 15.5876C4.62678 15.8019 4.91747 15.9223 5.22057 15.9223H14.7794V16.8571ZM16.8571 14.7794H5.22057V3.14286H16.8571V14.7794Z" fill="#5A5A53"></path><path d="M12.5497 8.31311L10.2252 11.504L8.44574 9.90854L6.05145 12.7017H16.0263L12.5497 8.31311Z" fill="#5A5A53"></path><path d="M8.13028 7.29828C8.8189 7.29828 9.37714 6.74004 9.37714 6.05142C9.37714 5.3628 8.8189 4.80457 8.13028 4.80457C7.44166 4.80457 6.88342 5.3628 6.88342 6.05142C6.88342 6.74004 7.44166 7.29828 8.13028 7.29828Z" fill="#5A5A53"></path></svg>

 漫画家の鳥山明さんが亡くなった。日本の漫画が海外で「MANGA」と呼ばれ、世界に広まるきっかけを作った先駆者である。

 代表作「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ」はアニメ化され、国内外で多くの人々の心をつかんだ。訃報(ふほう)に接した各国の政府やファンからも追悼の声があがり、影響力の大きさを物語っている。

 卓越した画力、個性的なキャラクターによる目の離せないストーリー展開。鳥山さんが繰り出す魅力的な世界観に、メディアミックスが盛んになり始めた時代の流れも手伝い、大きな商業的成功につながった。

 その裏に、国内での熾烈(しれつ)な競争環境とせめぎ合いがあったことは見逃せない。

 連載していた「週刊少年ジャンプ」は漫画誌としては後発であったがゆえ、新人作者の発掘に熱心だった。裏を返せば、作品の中身次第で厳しく評価を下される。

 よく知られているのが、毎号ごとに読者が面白かった作品三つを選ぶアンケートシステムだ。反応が悪ければすぐさまテコ入れを図るが、それでも人気が出ないと10回ほどで打ち切りになるルールさえあったという。

 「ドラゴンボール」も当初はパッとせず、存続が危ぶまれた。編集者と原因を探り、鳥山さん好みの冒険物語から格闘ものへくら替えしたことで風向きが変わったそうだ。

 そんな経験があったからだろう。鳥山さんは読者本位の発言を数多く残した。漫画家を目指す人へのメッセージを問われ、こう答えている。

 「第三者の目で自分の作品を冷静に読んでください。独りよがりになっていませんか? 自分や仲間だけが楽しい内容になっていませんか?」

 鳥山さんは編集者についても、丁寧だが真意が見えない人より、言いたいことを言ってくれる人のほうがいいと語っていた。なにかと人は自分本位になりがちなだけに、学ぶところの多い言葉である。

 一方で、「自分なりにあれこれ考える根性とセンスが一番重要」とも述べていた。読者のために描くことは、読者に気に入られようとおもねることとは違うのだろう。

 受け手のことを考えつつも、自らを貫く。絶妙なバランスの上で鳥山さんは今に続く道を切り開いた。

 米アカデミー賞ではきのう、宮崎駿さんが映画君たちはどう生きるか」で2度目の長編アニメーション賞を受けた日本の漫画やアニメが世界的な芸術と認められて久しいことを改めて思い起こす春となった。


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