
第5区画が新設された・・・堆肥場
これは柳川里山に設けられた堆肥場の一考察、管理責任者Sさんの「堆肥場考」です。
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見晴台に設けた一区画約4立法米、4区画からなる堆肥場を一年間使ってみて、以下のことが判明しました。
1. 見晴台とその周辺で落葉掻きを行って、秋の仕込み時に約12立方米すなわち
3区画分の落ち葉を集めることができること。
2. 秋口、これにカブトムシが大量に産卵し、幼虫は冬場も順調に育つこと。
3. 幼虫の寄与もあってか、落葉は約一年で良質な腐葉土になるが、その体積は
約1/3~1/4になること。
4. 従って、4番目の区画に切り返しを行うことで、毎年3~4立法米の腐葉土を
得ることができること。
一方、自然村では、生ゴミにこの腐葉土などを混ぜて堆肥化するプロジェクトが検討されています。
このプロジェクトでは任意の時期に必要な量の腐葉土を搬出することが求められますが、カブトムシの幼虫は羊室を作り、サナギになり、羽化する4~7月の間外乱を極端に嫌います。
これを解決するために、同じ容積を有する5番目の区画を増設しました(写真参照)。
これにより、以下の手順を踏むことによって、年間約3~4立法米の腐葉土と100匹以上のカブトムシが見晴台に飛び立ってくれるものと期待できます。
a) 1月、第1~3区画に落葉の仕込み
b) 9月、第1~3区画にカブトムシ産卵
c) 11月、第4区画に切り返し。
この時、幼虫はペットボトル個飼のため、100匹程度を分離して、バスタブへ。
残りは第4区画へ。
d) 3月、第4区画の腐葉土を第5区画へ。幼虫は第1~3区画へ。
これにより、幼虫は外乱を受けることなく、腐葉土は以任意の時期に必要量を搬出できる。
e) 4~7月、幼虫は、第1~3区画で、羊室を作り、サナギになり、そして羽化する。
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以上の手順によって、里山の落ち葉が処理されて林間は明るくなって植生が豊かになり、腐葉土が作られ豊かな土に返り、その土壌の中でカブト虫が育って・・・子供たちが自然の生き物に触れて、喜び元気になる!
・・・そんな手順書が、Sさんの1年間の考察から確立されました。
後日、この手順に従って幼虫の引っ越しが行われました。