RAPT×読者対談95 出雲族が秦氏を破り、ジョン・タイターの地図を実現しつつある現状。
出雲族と呼称される著名な家系としては、須佐之男命の子孫(十七世神)で地祇系・海神族に属する一族と、天之菩卑能命の子孫で天神系・天孫族に属する一族の2つがある。前者は出雲の国譲りを行った一族で、後者は熊野大社と杵築大社の祭祀をつかさどった出雲国造の家系とする。しかし龍蛇信仰民の海神族に属する系統と熊鳥信仰の天孫族に属する系統の氏族を共に出雲族と呼称することには疑問が大きく、宝賀寿男は「出雲族」、「出雲神族」という呼称に対しても、その行動範囲や居住地(九州→出雲→播磨→大和)から適切な呼び方ではないとしている[2]。また須佐之男命の実態は天孫族の始祖的な位置にあり、これを海神族の始祖とするのは種族的、系図的[注釈 1]、神話的[注釈 2]に不可能であるとする[3]。
出雲族と呼称される著名な家系としては、須佐之男命の子孫(十七世神)で地祇系・海神族に属する一族と、天之菩卑能命の子孫で天神系・天孫族に属する一族の2つがある。前者は出雲の国譲りを行った一族で、後者は熊野大社と杵築大社の祭祀をつかさどった出雲国造の家系とする。しかし龍蛇信仰民の海神族に属する系統と熊鳥信仰の天孫族に属する系統の氏族を共に出雲族と呼称することには疑問が大きく、宝賀寿男は「出雲族」、「出雲神族」という呼称に対しても、その行動範囲や居住地(九州→出雲→播磨→大和)から適切な呼び方ではないとしている[2]。また須佐之男命の実態は天孫族の始祖的な位置にあり、これを海神族の始祖とするのは種族的、系図的[注釈 1]、神話的[注釈 2]に不可能であるとする[3]。