今宵は昨夜のサントラつながりで、『Mimi』から少し長いですがこのセリフにしました。
高校時代の記憶が思い出せないことに苦しむ人気Web漫画家のミヌは、その記憶を探しているうちに、かつての同級生ソンウと出会い、別の同級生の結婚式に向かいます。いつもミヌのそばに寄り添う女子高生幽霊のミミはここにも現れ、式を見まもるミヌを少し離れて見つめていましたが、このセリフを呟くと静かに姿を消します。
『Mimi』はわずか4話の短編ドラマですが、なかなかの感動ドラマに仕上がっています。
ことに女子高生の幽霊ミミが現れて、こうしたセリフを言うシーンは、あの有名な『クリスマスキャロル』を彷彿とさせます。ミミの言う通りです。死んでしまうと何もできません。『クリスマスキャロル』でも、マーレイ以外にも、金持ちの幽霊が現れて、貧しい親子を助ける力をなくしたことを嘆き悲しむ場面があります。ディケンズは、全ての幽霊の苦しみは、やりたいことがあるのに、今はその力を失ってしまったこと、と書いていました。
ミミもそうです。高校時代に好きあっていたミヌを前にして、今や何もできず、こうしたセリフを残して立ち去ってしまいました。
そんなわけで、このセリフはミミがミヌのみならず、いま生きてる人皆に語ったセリフとして、記憶にとどめておきたいですね。そして目一杯生きたいものです。そうなるとですね、不平、不満を言ってる時間などバカらしくて、なくなるはずです。