道幅の狭い山道を走行して、どれ位時間が経ったろう?長く走っている気がしているだけで、そう大して時間も経っていないのかも知れない・・此処まで来ると川幅も狭くなる。
対岸の畑で農作業している人が見えた。透かさず車を止め、降りて道を尋ねる事に・・帽子を取り会釈をすると向こうも気が付いたらしく、軽く会釈を返してくれた。
少し大きな声で~「六呂師はこの道であってますかぁ~?」と、私。すると先方も大きな声で「ええ、この道を真っ直ぐ行けばいいですよぉ~」と・・この時、声で初老のご婦人だと気が付いた。
で、「六呂師小学校跡を訪ねたいのですが、あとどれ位掛りますかぁ~?」と、私~そうすると「そう遠くはないですよ~暫らく走ると右手に学校が見えますから・・直に判りますよ~」
「はい、ありがとうございます~仕事の邪魔をして申し訳ありませんでした~ありがとうございました~」と、云いながら会釈すると・・そのご婦人「~道が狭いから気をつけて・・はい、行ってらっしゃい~」と・・この数秒にも満たない人との会話で、心清々しい気分に成ったのは言うまでもありません。
この集落を抜け、暫らく行くと「六呂師小/中学校」跡に辿り着く
此処は岩国と玖珂の丁度中間地点に位置する六呂師(ろくろし)地区。先ほど県道15号柱野から御庄川沿いに山道を登ってきた所である~距離にしてどれ位走行したか、はっきりわからないけど、そう大した距離ではなさそう(-_-)ゞ゛
上るに連れて、御庄川の巾も段々狭くなり、最終的には源流の地に到着するのだなと想像すと、何だか此方の方にも興味が出てくる。
暫らくすると、道路右下にその「六呂師小」らしき建物が見えた。車をその校庭脇に止めて、様子をみてみる。すると驚いた事にこの「学び舎」・・「小/中」が同じ敷地にあり、門柱にも右が「岩国市立六呂師小学校」~そして左に「岩国市立六呂師中学校」と記されている。
へぇ~成るほど~そうなんだぁ・・児童数が少ない為、同じ敷地に小/中の学び舎を一緒に造ったのだと判った。
誰かに、この舎のお話しをお伺いしたかったのですが、民家は在るものの誰一人、人は見当たらない。校庭からこの学び舎を眺めていると、右側の小学校校舎前に大きな「桜樹」が目に付く。もう花は散り完全な葉桜だったけど、赤く変色した葉がこの木造校舎に妙にマッチしていて、とても綺麗だった。
さて~昨今、人は冷たくなり自分勝手な人が増え、温かい人が少なくなったと言いますが、こうして、人に道を訪ねたり、また挨拶をしたりして一言二言話す機会があります。その度に気持ち良く接してくれる方も多く、日本人の「美徳」である優しさはまだまだ健在だと思った~(^。^)
「追記 岩国市立六呂師小学校 1983年休校の後2005年廃校 中学校の沿革は不明」