インフルエンザの治療方法は大きく分けると、「一般療法」と「薬物療法」がある。
一般療法は「生活療法」とも呼ばれている方法だ。
できるだけ安静にして、睡眠をしっかりとり、体を休めることを基本にする。いわば体力を温存し、その力をインフルエンザウイルスとの戦いに注ぐための準備だ。
インフルエンザウイルスは、発症から3日ほどでピークアウトを迎え、5日ほどで熱が引いてくるため、最低5日間は安静にすることが必要だ。
また、高熱のせいで大量の汗をかくため脱水症状になりやすいので、水分をしっかりと補給することも重要になる。
薬物療法の1つに、「抗インフルエンザ薬」を投与する方法がある。
しかし、インフルエンザはウイルスの増殖のスピードが速い。症状が出てから2日ほどで増殖のピークが来てしまうのだ。
ピークを迎える前に抗インフルエンザ薬を服用すれば、ウイルスの増殖を抑えることができるが、ピークを過ぎてしまえば投与する意味はほとんどない。
抗インフルエンザ薬を投与するなら、発症から2日以内が鉄則だ。抗インフルエンザ薬は、吸入器を使用して吸引するタイプ、内服薬、点滴タイプのものがある。
もう1つの薬物療法が、「対症療法」だ。
インフルエンザウイルスそのものに働きかける薬ではなく、高熱や最近の二次感染に対処するための投薬を行う方法だ。
解熱鎮痛剤や抗菌薬を投与するケースが多いが、解熱効果が期待できる漢方薬が処方されることもある。
インフルエンザは罹らないことに越したことはない。「インフルエンザ撃退術」などを参考に、しっかりと予防知識を養っておこう。