大土建屋大統領」目指すトランプ氏  「地球温暖化はない」が米保守派の常識

【島田洋一&加藤達也 特別対談(4)】「大土建屋大統領」目指すトランプ氏 「地球温暖化はない」が米保守派の常識

彼は『不動産王』という言い方をされますが、父親は公務員住宅や海軍の住宅などをつくっていた中堅デベロッパーなんです。ただ、彼がやりたいのは要する に、大インフラ整備大統領になりたいということです。田中角栄の『日本列島改造論』というのがありましたが、アメリカを改造するんだと。彼の願望は、フラ ンクリン・ルーズベルトがニューディールをやって、テネシーダムがルーズベルトの遺産ということになっていますよね。アメリカ全土に『トランプ橋』とか 『トランプハイウェイ』とか『トランプ鉄道』をつくって、それを遺産にしたいという願望がある。それをそのまま著書の中にも書いています。そういうスケー ルの大きい土建事業を効率よく、労働組合や環境保護派とかとうまく戦いながら進めていくのには特殊なノウハウがいるが、結果を出してきたのは俺だけだと いっています

浮いたお金を土建事業につぎこみたいという発想です。それ以外のいろんな社会問題とか、彼は関心ない・・・なぜ共和党から出たかというと、民主党は環境保護派が多いので、不動産事業と開発事業ができない。共和党は大きな開発事業をやりましょうというスタンスです。だから彼は共和党から出て大統領にならないと大土建事業はできない

自由の理念を守る先頭にアメリカが立つという発想はないですね。アメリカを守るための軍事力は世界最強のものを持たなくてはならないというようなことをいっていますが、ほかの国は自分で自分を守れということ

ロシアのプーチン大統領のように外に攻めていく発想はありません。逆に『壁を作る』という話にしても、守りの狭量さなわけです。彼は要するに、『おれはアメリカ人の利益第一だ』ということを明確にいう

共和党のほうは地球温暖化なんていうのは科学的事実ではないというのが圧倒的主流の意見です。日本では、地球温暖化現象は科学的に証明されているという人 が多いのですけれど、アメリカの特徴は共和党のほうは圧倒的多数が地球温暖化、要するに人間の活動による温暖化という現象はないというのがコンセンサスで す。したがってCO2の排出を抑えさせるため、さまざまな規制をするのはまったく意味のないことで、経済活動を阻害して職を失う。だから一切規制する必要 はないと。だから地下資源を掘り出して燃やすのは一向に構わない、中東への依存も減るしという主張です

この10年の平均気温を見ているとむしろ下がっているといっています。例えば去年なんかは、平均気温が過去最大レベルに高かったことを共和党も認めている のですが、去年でいうと火星や金星の表面温度も高かった。だから太陽系全体の現象なんだというわけですよね。温暖化したり冷却化したりとか地球はいろいろ なリズムで動いていて、人間の活動によって温暖化を生じているという傲慢な発想はないというのが共和党の主流意見です。だから、京都議定書なんて米議会は 圧倒的多数反対で批准しませんでした

本当にまじめに、科学的にそう考えている人も多い。実際、データの偽造を温暖化を主張している学者がしていたという疑惑もあって、人間活動による温暖化はまったく証明されていないと共和党支持者の大半が信じています

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 新宿の韓国学... 50歳以下の人... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。