カルザイ、サアカシビリ 胡散臭い? 

宮崎正弘のコメント
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まずカルザイ(アフガニスタン大統領)ですが、いくつか過去の拙著に指摘したように、かれは米国亡命時代「ユノカル」の顧問で食いつないでいました。「ユノカル」は「中国海洋石油(CNOOC)」が果敢にもM&Aを仕組んで買収しようとしたカリフォルニア石油大手。
 海外に多くの鉱区を保有しているからです(いまはテキサコ傘下)。
 で、当時のタリバン政権と「ユノカル」はトルクメニスタンの石油をアフガニスタン経由でカラチまで敷設する1580キロのパイプラインに合意していた。
なんと、クリントン政権の時です。
 カルザイが「大統領」として、アフガニスタンに送り込まれてすぐに、このパイプライン建設に合意しました。
 米国がカルザイを大統領にした最大の背景はこれだったのです(拙著『世界“新”資源戦争地図』(阪急コミュニケーションズ参照)。
だが、パイプライン・プロジェクトは頓挫中。タリバンやアルカィーダの暗躍が続き、セキュリティに問題がある。そのすきを巧妙に衝いて同パイプラインを北側へと迂回させ、トルクメニスタンからウズベキスタン、カザフスタン経由で新彊ウィグルまでの1800キロのパイプラインを敷設する工事が始まっています。
誰が? 中国です。
上のプロジェクトを中国が横合いからさっと引っさらった格好です。ちょうど西シベリアからロシアを迂回させてナホトカへ運ぶ日本側提示の世紀のプロジェクト案を、先に中国側へ分岐させて満州里 → 大慶へと運ばせるために横合いから取ったのが中国であったように。。。。

 つぎにサアカシビリ(グルジア大統領)のことです。
 ウクライナの親米政権支援、バルト三国のロシアからの離反などと同様にグルジアをNATOに加えるため米国は様々な支援をしてきました。
グルジアこそがカフカスの南に欧米が打ち込んだ橋頭堡であり、これが再びロシア側に転ぶと「冷戦終結」は元の木阿弥になる。
 サアカシビリ大統領が食わせ者? 当然ではありませんか。魑魅魍魎、弱肉強食の現代で、これくらいのギャンブル度胸がない政治家は、カフカスの政治を担えるわけがありません。
胡散臭いのは当然、それでも陰謀家プーチンには立ち向かえないでしょうが。。。
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