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あとはおまかせ
高山正之『変見自在 ヒットラーは生きている』(新潮社)
宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024年)12月20日(金曜日)
通巻第8558号
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共和党上院でトランプの足を引っ張るのは誰だ?
アラスカの女性熊とオクラホマのチョロキュー族インディアンと
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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清涼飲料水を原液で飲んだような爽快な読後感
「嘘がうまい。習近平が語った『中華民族』は中でも秀逸(な嘘)だ」
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高山正之『変見自在 ヒットラーは生きている』(新潮社)
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おなじみ超辛口コラム・シリーズは本書でじつに第十八弾になる。脅威の記録だろう。
辛辣な朝日新聞批判は定番とは言え、毎回「あ、そういうことか」と満腔の賛意をもって納得できる論理展開である。
きっと朝日新聞の役員も本多勝一や船橋洋一も読んでいるのではないか。朝日の社是は安倍晋三を引きずり降ろすことにあって、暗殺に一片の同情も示さず、死者を貶めて、川柳を「投稿」(社員の創作らしい)し、いちども安倍政治を褒めたことはない。
評者(宮崎)は朝日新聞を半世紀ほど購読していないので、毎朝、紙面を読んで怒り心頭という不快感はなくなった。それも精神の安定になるが、高山さんの朝日批判もまた精神安定剤になるのだ。
『週刊新潮』巻末の連載コラムは毎号読んでいるので、「朝日新聞め、こんどはこんなデマを報道しているのか」がよく分かるのである。
毎巻で評者の名前もでてくるのだが、「辛亥革命とは『心外革命』だったと宮崎正弘が言った」とあるけれど、べつに小生でなくても、孫文はハワイで遊んでいたし、南昌蜂起なるものは偶然火薬が爆発して、それが切っ掛けとなっただけ。
それより南京大●殺が、蒋介石ではなくアメリカが最初にでっち上げたと、くりかえし高山氏は述べている。
731部隊にせよ、疫病だらけの不衛生な国ゆえに、この部隊は防疫専門だったことはまともな歴史家なら知っているが、朝日新聞は「アメリカ製、中国拡販の出鱈目」、つまり嘘宣伝をいまも「あった」と言って報じている。
日本人二百数十名が惨殺された通州事件について、朝日など日本の新聞は産経を除いて報じない。
先住民とフィリピンを侵略して現地民を殺戮したのはアメリカだった。ウイグル人淘汰(エスニッククレンジング)を強行する中国共産党は反右派、文革で数千万を殺した。天安門事件の犠牲者なんぞは数がすくなすぎて中国共産党はあったことも忘れたらしい。
ソ連は日本人捕虜を虐待し、六万以上がシベリアで死んだが、エリツィンは「あの時代はわれわれとは違う人たちが国を指導していた」とだけ言って幕引きを謀った。
ともかく米露中はヒットラーと代わらない残虐な性格があるとする。
とくに中国の指導者について、
「嘘がうまい。周りの国々を欺すのは格別にうまい。習近平が語った『中華民族』は中でも秀逸(な嘘)だ。彼は過去、中国で栄えた異民族王朝をすべて『中華民族』に包合した。殷を建てた満州人もその一員だから、彼らの故郷、満州の地も、彼らが支配してモンゴルもウイグルもチベットもみな習政権のモノにしてしまった。いわゆる『一つの中国』のペテンだ。ずっと奴隷だった漢民族が今やアムール河からエベレストまで持つ大国になれた魔法の言葉がこの中華民族なのだ」(30p)
アメリカを崇め、好い加減な学問、とくに経済学のグローバリズムとかの妖しい思想をまねる日本の為政者はどうかしていないか。アメリカが日本に学ぶべき時代なのである。
高山氏は結論に言う。
「未成熟な米社会は時折日本から差し込む光に刺激されて目覚め、抗い、成長していった」(210p)。
清涼飲料水の原液を飲んだような読後感である。
日々メディアの嘘に飽き飽きしている人にお勧めの快書。
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