非効率な仕事は人を産むという最も重要な「産業」です。
IT産業の女性は子供を産みません
IT産業の女性は子供を産みません
効率重視で国力衰退した
日本は過去40年ほど経済の効率を重視し、効率が悪いとされている産業や文化を切り捨ててきました。
だが結果は惨憺たるもので1990年以降、経済成長率が世界平均はおろか先進国平均に達した事すら一度もない。
切り捨ててきたものとしては農林水産業、地方や田舎、仏教や神道、いわゆる村社会などがあります。
バブル期の日本では「東京が地方を食わせている」という言い方が流行し、評論家は地方を切り捨てれば日本はもっと発展すると言っていました。
農業も同じで「トヨタが税金を払い農民にくばっている」と批判され、農業は切り捨てられ農業人口ゼロになりつつあります。
仏教や神道はGHQと日本政府によって「戦前の諸悪の根源」とされ無宗教がブームになりました。
軍事や防衛も無駄だというので切り捨てられ、防衛費は世界最低のGDP1%(実際はもっと多い)に留まっている。
日本が不要だと言って切り捨ててきたものが実は重要で、今日本はこれらが無い事で苦しんでいる。
軍事力については例えば日銀が金利変更する時や、経済政策を変更する時は事前にアメリカの許可を取るのが秘密裏の慣習になっています。
日本はアメリカの軍事力に依存しているので、守ってもらうためにアメリカの要求を受け入れなくてはならず、独自の経済政策を持つことは出来ません。
昔橋本龍太郎総理が「米国債を売りたい」と発言しアメリカ政府関係者が激怒したが、山一ショックが起きたのはその5か月後の事でした。
日本は自前の軍事力を持たないために独自の経済政策を持てず、100%アメリカの言いなりです。
非効率な仕事で「食えない」国は人口が減る
日本は30年間デフレ不況ですが、その間欧米先進国は好景気で給料も高く羨ましい限りです。
ところで日本から見るとアメリカ人はみんなシリコンバレーでIT職に就いていて、フランス人やドイツ人は先端産業に就いているように見えます。
実際にはこれら先進国の人々は100年前と変わらず農業や狩猟や、ガテン系の”非効率な仕事”に就いている人が多い。
アメリカや英独仏では今も農業で”食える”し、農業が国の厄介者扱いされたりはしない。
米英独仏の平均的農家は収入の50%が国からの補助金で、年収400万だとしたら200万を国から受け取っています。
小泉進次郎という頭パーの大臣が「日本の農業は世界一非効率で欧米は効率的」のように言っていたが、話はまったく逆です。
例えばカリフォルニア米はアメリカでは、日本の北海道産や九州産米と同程度で販売されています(米アマゾンと日本アマゾンで比較)
「アメリカの米は日本の10分の1の生産コスト」というのはブタに食わせる飼料用や工業用の米の話です。
フランスのブドウ農家は9割の補助金が出ているし、先進国の農家はどこも補助金で暮らしています。
まさにバブル期の日本で言われた「都会で税金を取り田舎に配っている」が誰も不満を言っていません。
人は田舎で生まれて都会に移住する性質があるので、田舎にお金を配らないと人口が減り、1世代後には都会の人口も減り始めます。
残念ながら東大出の優秀な官僚や政治家にはこれが理解できないらしく、「どうしてGDPが減って人口も減るのだろう」と言っています。
林業や狩猟や漁業や土木工事も恐ろしく非効率な仕事だが、こうした非効率な仕事は多くの労働者を必要とするので人口の受け口になります。
日本の成長期には農家がたくさん子供を産んで都会に出ていき、日本の人口が増えて日本は繁栄しました。
欧米は今もそうしていて、田舎の人はたくさん子供を産み都会に出てIT産業とかで働いています。
結局非効率なものを切り捨てた社会は、もっとも非効率な社会になったのです