てんかん治療にマリファナ由来の新薬が承認へ

さあ　どうなるか　見もの

てんかん治療にマリファナ由来の新薬が承認へ──立役者となった16歳少年の「長く困難な道のり」

大麻の成分を用いたてんかん治療の新薬が、近く米国で承認される見通しになった。重要な役割を果たしたのが、てんかん患者である16歳の少年だ。米国で不可能だった臨床試験のために彼は渡英して新薬の効果を実証し、規制当局の人々を前にその有効性を自らプレゼンテーションした。・・・

エピディオレックスが、大麻（マリファナ）由来の医薬品。有効成分はカンナビジオール（CBD）という大麻に含まれる化学物質だが、これで“ハイ”になることはない・・

1,800人近い患者が米国の病院でこの薬を試し、被験者の40～50パーセントで発作が50パーセント以上減少・・・

てんかんを患う「世界人口の1パーセント」を救う

その一方で、人類の科学的叡智を総動員しても、てんかん薬を飲んでいる人の3分の2しか発作から自由になっていない。既存の治療薬は効かない患者でも効果があるかもしれない新薬の承認は、歴史的とすらいえる大きな進歩だ

大麻草由来の医薬品がFDAの承認を獲得するのは初めてだ。先述のように、エピディオレックスでハイになることはない。麻薬成分のテトラヒドロカンナビノール（THC）は製造過程ですべて除去されるからだ。