日産が夢見る中国EV市場

トトメス5世

日産が夢見る中国EV市場での大成功

日産は中国でEVを売りまくらないと開発費を回収できない

日産EVは中国市場に活路
日産とパナソニックが得意のEV技術で中国市場に活路を見出そうとしている。両者はこの10年ほどEVに多額の投資をしたが、まだ利益を出せていないと考えられる。EVについては今後急速に普及するという楽観論と、悲観的な見方が合い半ばしている。


楽観論としては今後20年程度で半数の車がEVになるとしていて、テスラや日産はこの方が望ましい。
だが現実的な予想としては10年後もEVの普及率は10%以下で、それも一部の先進国やつよい規制の国に限られる

イギリスや中国は2040年代にガソリン車の販売を禁止するとしていて、実行したら物理的にガソリン車は消える。これには抜け道があって充電可能なHVつまりPHVはEVに含まれるので、実際にはガソリン車は禁止されない

トヨタやホンダはPHVか、バッテリーだけで50キロほど走行可能なHV車をEVとして投入するでしょう。こうしたEVもどきを除くと、政府が強引にガソリン車を禁止しない限り、EVの普及率はそれほど高くならない。

EVは10年程度では普及しない
EVが売れないと予想される原因はユーザーに利点がないからで、価格が高く航続距離が短い欠点が解消出来そうにない。
テスラのようにガソリン車並みの航続距離のEVはあるが、重量2トン以上で価格は1000万円もする。

大きなEVには大きなバッテリーを搭載できるので航続距離も長いが、軽自動車のようなEVでは100キロ程度しか走行できない。
つまりユーザーが「ガソリン車並み」を求めると超高級車になり、低価格を求めるとガソリン車の半分しか走れない。

1000万円もする高級車ではガソリン車とEVの価格差は問題にならないが、120万円の軽自動車と300万円のEVでは話にならない。
国民所得が大きい先進国や、政府がガソリンを禁止する中国ではある程度EVが普及すると考えられる。

だが東南アジアや南米やアフリカでは絶望的で、2040年になってもEVはあまり普及していない。そうした地域では既に完成した技術であるトヨタ方式のHVが先に普及し、その後EVが普及する。
後進国には充電する電気スタンドも、発電する発電所も存在せず、それらを用意するには数十兆円もかかるからです。

中国EV市場は魅力的だが
日産が販売しているEVは年間10万台以下であり、今後も少しずつしか増加しないと予想されている。
これではリーフなど新型EVの開発費用を回収するのに長期間かかってしまい、EV事業は利益を産まない。

唯一の希望が中国で、政府がガソリン車を禁止してEVを買ってくれるというから魅力的です。
中国でEV購入のほとんどは法人需要で、法人のほとんどは地方政府か中央政府か国営事業です。
テスラも中国需要をめざして中国に工場を作るそうで、欧米中心では利益をだせない。

だが問題がひとつあり、中国政府は国産メーカーを育てて、国産EVで世界の覇権を握りたいと考えているテスラや日産が中国に巨額投資しても、中国政府は国産メーカーを優遇する。

しかも中国のEV計画は電力確保やインフラ整備など未知数で、計画通り進むかわからない。日産にとって中国は魅力的なEV市場に違いないが、目論みどおり売れるか分からない。

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