サミットを大騒ぎしているのは日本だけ

長谷川幸洋

日本人だけが知らない伊勢志摩サミット「本当のテーマ」~焦点は財政問題でも南シナ海でもない!

話題の中心は間違いなく「あの男」

サミットを大騒ぎしているのは日本だけ、という事情もある。欧米の首脳たちはG7サミットにかぎらず、実はしょっちゅう顔を合わせている

国会事情があるからだ。安倍政権になってかなり改善されたが、なかなか首相が気軽に欧米に行けなかった。いきおい海外に行けるのは5月の 連休期間中とか秋の国連シーズンくらいに限られてしまう。加えて、日本の新聞は基本的に日本を軸にして世界を眺めているから「首脳たちがそろって日本に来 る」というと大騒ぎになる。

焦点は間違いなく「トランプ問題」

国際法を無視したロシアや中国の無法行為、それに刺激されたイスラム国のようなテロリストに対して「強い米国の復活」というキャッチフレーズと核心を突いた(!?)暴言の数々で米国民の気持ちをとらえた

世界から一歩、身を引いた「自国優先主義」は世界的に強まっているのだ

だが無法がはびこった結果、自国優先主義が一段と強まっている。G7といえども合意形成は難しくなった。

トランプ氏はそんな時代の申し子である。だから焦点はトランプなのだ。オバマ大統領は広島で「核なき世界」を訴えるだろう。それは人類の夢であり、美しい。

だが広島でスポットライトが光る前、首脳たちは伊勢志摩でオバマの顔をじっと見て尋ねているに違いない。「ところで、トランプは勝つのか?」。このやり取りを報じるメディアこそが報道合戦の勝者だ。

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