なぜ記者はバカになるか

田中良紹
なぜ記者はバカになるか

頭が悪くないと新聞やテレビの記者にはなれない
だから新聞やテレビの報道を信ずる方がおかしいのです。新聞やテレビを見ないようにして、潰れる寸前まで行かせないと、彼らはまともにはなれないのです

なぜ「銀行とマスコミ」の給料が高いのか。それは「護送船団」と呼ばれ、政府が新規参入を認めずに特別に保護する競争のない寡占体制の業界だったから

銀行とは違い破綻の淵の一歩手前で未だに高給を払い続けている
高給の記者が真面目に仕事をするはずはない

記者は「誰かがこう言った、ああ言った」と書き連ねるのが報道だと思っている。しかし世の中に本当の事を言う人間はいない。都合の悪い事は控えめに、都合の良い事は大声で言う。政治家ならなおさらだ
だから悪意はなくとも政治の世界は嘘だらけ である。記者の仕事は嘘から真相を読み解く事だが、新聞にもテレビにも、読み解いた報道にお目にかかった事がない。誰かの話を鵜呑みにして政治解説が作られている。

権力は常に世論を意識する。だから報道機関を世論操作の道具と考える。思い通りの情報を流す報道機関は有り難い。しかし権力の言いなりになっている事が見破られては意味がない。だから論説委員、テレビ司会者、コメンテーターはバカな方が良い。言いたいように権力を批判させながら権力の思い通りに操作する。バカは最後までその操作に気がつかない。「年金未納問題」も「居酒屋タクシー」も権力がリークして、それにバカな報道が乗せられた。

「この世に正しい報道などあるはずがない」と私は思うが、この国には「正しい報道をすべきだ」と考える国民が多い。独裁国家ならいざ知らず、アメリカやイギリスなど普通の民主主義国家で新聞やテレビを頭から信じ込む国民はいない。ところが日本人は新聞やテレビを信じたがる。外国と何が違うのかを考えるとNHKの存在に行き着く。

NHKは国会で多数を握る与党の意向に逆らえない。逆らったら予算の執行を止められる可能性がある。だからこれまでNHKは自民党の意向を汲みながら、決して戦わないよう報道に配慮してきた。そこがイギリスのBBCと異なる。

 BBCは王室から放送免許を与えられ、政治の介入は排除されている。だからしばしば政府と真っ向対立する。その姿勢でBBCは国民から支持されてきた。これとは逆にNHKは政治に監督されている。しかし権力の言いなりだと思われては受信料不払いが起こる。そこで「不偏不党と公正中立」という「嘘」を国民に刷り込み、政府と対立する問題はなるべく取り上げないようにしてきた。災害報道やスポーツに力が入るのはそのためである。こうして日本国民に「報道は正しい」という幻想が植え付けられた。

もはや新聞やテレビを目にしなくても困ることは全くない。むしろ目にすると判断を誤る事が多く有害である。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 小沢一郎には... プロパン屋は... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。