バーナンキ暴落は終わりに向かう

山崎養世
バーナンキ暴落は終わりに向かう

21世紀の世界経済の最大の変動要因は、市場自体です。賃金や物価ではありません。株や不動産の市場変動が消費や雇用に影響を与える度合いが、格段に大きいのです。平たく言えば、株や不動産が暴落すれば、資産を持つ人の消費が大きく下がり経済に影響を及ぼすのです。その逆に、市場の上昇が消費と投資を活発にします。

・・・FRBが持つ道具は、市場自体ではありません。動かせるのは短期金利だけなのです。市場という大きなものを、短期金利という小さなもので動かすには、小さなものである短期金利を大きく動かさなくては効かないのです

 短期金利を大きく下げれば、長期金利に波及してローンで買う家や自動車の実質価格が下がり、金融機関の仕入れコストと収益はレバレッジを通じて大幅に改善します。そうした政策金利の波及経路を瞬時に予測して、市場はようやく好転に向かうのです。

 この点が、世界のセントラルバンカーや金融学者の多くの人が分かっていない点です。その最たるものが、テイラールールやインフレターゲットと言われる政策金利の決定方法です。物価や雇用や消費などの指標を見て、総合的に判断して、それから金利を動かしましょう、というものです。
 そんなものに従っていたら、中央銀行の行動は、常に、too little, too lateになります。優秀な金融学者であるバーナンキ議長は、現にそうした理論に従ったら、株式市場の暴落を招くことを実証しました

世界経済が高成長を続ける構造は不変です。低インフレと企業収益の増大という21世紀の経済構造が変わらないからです。株式市場もバーナンキ暴落を乗り越えていくでしょう

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