ヴィーナスのニンフたち

世界はキラキラおもちゃ箱・絵画館。毎日女性の切り絵を紹介します。時に詩も書きます。

ヴィーナス

2018-10-25 04:13:58 | 日記


これは小品ですが、かのじょの傑作に数えられるでしょう。自分がないかのような瞳、自然なほほえみ、振り向いた一瞬に心をとらえられる少女のようなヴィーナスの顔です。

女性はこのように、常に神を意識していなくてはなりません。神に心をあわせ、神を心に呼び、神を表現していくのです。半分、自分ではないようなものになって、美しい神の表現として存在することができる。それが女性というものなのです。

馬鹿な女性たちは、こういう女性たちの美しさをうらやみ妬み、いやなことをしますが、自分たちがその美を盗んで美女になりすましても、決してこういう美女にはなれません。それは美しさによって、すべてに奉仕させ、自分だけをよいことにしたいという、醜いエゴだからです。

彼女らは未だ、自己保存を最優先させる動物的エゴの段階から抜け切れていない、無明の自己なのです。

本当の美女になりたいのなら、本当の自分を馬鹿にしてはなりません。人をうらやみ妬み、人の美を盗んで自分にかぶせ、他の人間になりすますなどのことをしてはなりません。そんなことをすれば、神の美の根源である本当の自分を激しく傷めてしまうからです。そして本当の自分がどんどん醜く、つまらないものになっていくのです。

人をうらやんで人まねばかりしていてはだめだということです。たとえつたなくても本当の自分を基柱とし、それを自分で育てていくべく、苦しい修業をしていかなくてはなりません。人より小さくなり、人に仕え、人に尽くしていく勉強をしなくてはなりません。

そんな勉強を一つもしないで、盗みで一足飛びに美女になろうとすることは、人間としての義務を放棄する大いなる愚です。努力して自分を育てることは、人間の義務なのです。

人に尽くし、人に心を合わせたことのない女性は、神にも心を合わせることができません。ですから、いつまでも、本当の美女になることはできません。

美の女神ヴィーナスの道をゆきたいのなら、まず自分を下げて、人より少し不細工になって、みなのためによいことをしていき、こつこつと自分と自分の徳を育てていくことです。





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