水無月のAIワールド

AIで自分の夢を叶えたい!

皆様、良いお年を!

2023-12-31 17:58:13 | 日記
今年は仕事で辛いことが続き、精神的に追い詰められた1年でしたが、AIとブログを合体させるという新しい挑戦は、私に心を安定させてくれる場所をくれました。
これも見に来て下さる皆様のお陰です。
ありがとうございました。
皆様、良いお年をお迎えくださいませ。

ラストチャンス⚾️(長編)

2023-12-28 17:45:07 | 日記
A中学校野球部、部員16名。
私が顧問でこの学校で野球を指導し始めた5年前までは、そんなに強い学校では無かった。
しかし、3年後、生徒が入れ替わると部活の空気が一変した。

乾いた土が水を求めるように、部員たちは守備、打撃を覚えていった。以前は球場へ行くとき、帰る時のスクールバスでもゲームの話しかしてなかったのに、行く時はどんなプレイをしようか作戦を話し合い、負けた時は悔しくて誰も一言も話さなくなった。練習試合の回数も増えて行き、私はいつしか生徒達と中体連で全国大会に行くことを夢見てしまった。

勿論簡単では無い。3年目は地方大会で準優勝。生徒も私も、親も号泣した。勿論悔し涙。

翌年は地方大会が、まさかのコロナ流行の為中止で戦わずして涙。

私の転勤も近くなってきた5年目、ついに地区大会優勝。
全員に迷いがない。県大会だ!

県大会、破竹の勢いで勝ち進んだA中学校は、決勝大会で優勝常連校のB校と対戦した。
天気は激しい雨。ブルペンは粘土のようにぐちゃぐちゃで、投手のスパイクを激しく汚した。

A校はオーダー交換後のジャンケンで、セオリーの後攻。
雄叫びを上げる16人。
しかし、当たり前だがB校は凄い。盗塁やスクイズまで仕掛けて来た。長打だけが少年野球ではない。
あっという間に7回の裏。しかもアウトカウントはツーアウトでスコアはB校が3点、A校が2点。
誰もが諦めたその時。
バッターが1番に戻った。カモシカのようにしなやかな下半身が自慢の山本が、ポテンヒットを打った。小さいがヒットはヒット。
メンバーに再び戦意到来!
2番の田畑は、渾身のスリーベースヒットでついにA校、3点!
力が尽きそうなメンバーに最後の力を与えたのは、スタンドの親の喉が枯れるほどの応援の声だった。私は諦めかけていた自分を恥じた。

3番の妹尾。もう作戦では無い。気合いで打てとサインを出した。
球場全員が固唾を呑んでバッターボックスを見つめる。
疲れきった投手、まさかのワイルドピッチで妹尾の勝負のチャンスは失われてしまった。
しかし、諦めずホームインした田畑。その瞬間、県大会優勝が決まった。
私の人生1番の幸せな瞬間まであと3ヶ月、まずは一勝を目指して進んでいこうと思う!





白川郷への旅

2023-12-26 21:37:48 | 日記


今晩は⛄️

普段は雪の降らない街で暮らす
ユウキとサチ。
共働きで働きながら、忙しく過ごしていて、最近はすれ違いがち...

そんな時、ユウキが年末誘ってくれたのが、白川郷への旅。

寒すぎて、気がつくと2人の距離は少しずつ近づき、寄り添いながら歩いていった。

子どもの時、日本昔ばなしで見たあの風景が、2人を出迎え、郷愁に似た感情が込み上げていく。

その時。

ユウキがサチの手を取り、自分のダウンコートのポケットへと導いた。

「懐かしいね」

最初のデートで、冷えた手をポケットに入れて、暖めてくれたユウキの優しさを思い出した。

旅は時に、カップルを原点に戻してくれるのではないだろうか。


スタートライン

2023-12-25 07:54:38 | 日記
メリークリスマス🎄🎅✨

ヒロシとカナコは大学生のカップル。サークル活動で知り合い、少しずつ距離を縮めてきた。

俺の家に来ないか?
緊張した声でヒロシはカナコに伝えた。
男性の一人暮らしを訪ねること。その事の意味。
カナコも覚悟を決めた。
緊張を隠し、うん、と答えた。

ケーキを食べて楽しいひと時が終わったあと。
少しの沈黙の後、ヒロシがカナコにキスをした。
映画のように上手くいかず、カツン、と前歯が当たった。
ヒロシも、カナコも、人生初めてのキスだった。

覚悟を決めてお泊まりしたが
結局、2人の進展はキスだけだった。
1年後、何故何もしなかったか聞いたカナコに、ヒロシは
抱きたかったけど大切にしたかったと話した。

ありふれた、どこにでもいる
カップルのスタートラインだった。