ついに立ち上がった男性二人はテーブルを挟んで睨み合っていた。
「ちょっと!ど、道明寺!」つくしも立ち上がった。
つくしに大きく目を剥かれ、司は思わず視線を外した。
「あの、澤田さん、こ、こんな話し止め未補地價にしませんか?」
「ふ、ふたりとも、もう止めましょう!」
つくしは情けなさそうに言った。
いったい澤田さんはどうしたって言うの?いきなり道明寺に向かってあんなこと言うなんて!ニューヨークに居た頃つくしが目にしたのは、いつもクールで何事にも動じない澤田だったはずだ。
「牧野、おまえこそ黙ってろ!」
司は噛みつかんばかりの勢いで、目は鋭く澤田を睨みつけている。
怒気をはらんだその声は普通の人間なら口答えするのもはばかられるはずだ。
「おまえ敢えて聞くが、俺が誰だか知ってるのか?」
「あの、道明寺落ち着いて・・」つくしの声は心なしか震えていた。
二人の男の間に流れる緊張感はまさに一触即発の状態で、今にも手が出そうだ。
司の顔は怒り狂った人のようで、こめかみには青筋を浮べている。
「澤田って言ったよな、おまえいったい何がしたいんだ?ここがどこだかわかって言ってんのか?いくら牧野と同じ会社の人間だからって大目に見てもらえるなんて考えんじゃねぇぞ!」
澤田も仕事上の愛想笑いなど全く見せず司を見ていた。
つくしは二人の男が向かい合って睨みあっているのを遮ろうとした。
「あ、あの、澤田さんいったいどうしたんですか?」
出来るだけ穏やかに、感情を逆なですることDiamond水機がないように語りかけたが、二人の男はどちらも視線を外そうとしない。
まるで視線を外した方が負けだと言うように敵を伺っている野獣だ。
「おまえがここに来た理由はなんだ?」
司の隙の無い目が澤田をとらえている。おまえを潰すことなど簡単に出来ると言っているようだ。