雨模様の空の下
だまりこくって
歩いて
歩いて
夫婦という名のふたり
いちにち
絵を観たり
植木屋をのぞいたり
花の名をよんでみたり
ふたりだけにつうじる
ささやかな優越のなかで
快くさまよってみた
妻
それは女にとって
ひどく魅惑的なことば
虫をおびきよせる
灯火のように・・・
そこからはじまる
さまざまな
不安の日々
「こうやって濡れて歩くのも
気持ちがいい」
なんのことはない
そんなことばが
女の中で
とてつもなく
ふくらんでゆくのは
ことばをかわす必要もない日々が
ながすぎたせいでしょうか
古綿色の
雨雲のなかに
妻の
青空がひとつ
だまりこくって
歩いて
歩いて
夫婦という名のふたり
いちにち
絵を観たり
植木屋をのぞいたり
花の名をよんでみたり
ふたりだけにつうじる
ささやかな優越のなかで
快くさまよってみた
妻
それは女にとって
ひどく魅惑的なことば
虫をおびきよせる
灯火のように・・・
そこからはじまる
さまざまな
不安の日々
「こうやって濡れて歩くのも
気持ちがいい」
なんのことはない
そんなことばが
女の中で
とてつもなく
ふくらんでゆくのは
ことばをかわす必要もない日々が
ながすぎたせいでしょうか
古綿色の
雨雲のなかに
妻の
青空がひとつ