父のススムは北海道生まれ。
当時 家族が住んでいた家は三階建ての家で、父が小学生の時の話だったと覚えています。
家の軒下が高い当時の家、その下に猫が住み着いて子供を産みました。
父は動物が嫌いだった訳ではないのですが、
ススムの父親はかんがいこう(灌漑溝)に猫を捨ててくるよう言いました。
父は子猫を泣く泣く捨てに行きました。
そして猫を水の中に流しました。
溺れていく猫を見て、涙が止まらず、ごめんね、ごめんねと謝り続けたと言います。
さて、その夜のこと。
ススムが寝ていると何かをガリガリと引っ掻く音がしてきました。
見ると大きな猫が部屋の仕切りの障子を爪で引っかいていたのです。
その部屋には他の兄弟も寝ていましたが、他の兄弟には全く見えないのでした。
朝起きると仕切りの障子は全く破れていませんでした。
そしてそんな夜が毎日毎日、続いたそうです。
ススムは家族の勧めでお寺に通いました。
毎日、毎日お経をあげてやっとその夢から逃れることができたそうです。
生前私が、猫を飼いたいという話をするとひどくいやな顔をして
父は良くこの話をしてくれました。
今は良い思い出になりました。
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