北海道三代景観
北海道三代景観の一つで、来年のサミット開催地に選定された洞爺湖の形成史を紐解いてみます――。
洞爺湖の形成史
約10万年前の洞爺湖一帯は、平らな原野でした。
しかし、激しい火山活動による沈下を繰り返してできたカルデラ中央に、約4~5万年前頃に火山が噴出して中島が形成され、そこに水がたまって今の洞爺湖ができました。
アイヌの人々は洞爺湖のことをキムン・トー(山の湖)と呼んでいたが、湖の岸を意味する言葉であるトー・ヤが和人により湖名とされた。
動植物の楽園
湖の中央に浮かぶ中島には、野生のエゾシカが生息しています。
熊などの天敵がいないこの島に、ひとつがいの鹿が渡って繁殖したのが始まりと言われ、今では数百頭が棲むとされています。
そして、冬でも凍らない湖には、カモなど様々な水鳥がやってきます。
5月には、冬鳥が越冬のために移動するのと入れ替わりに、オシドリなどの夏鳥がやってくるため、バードウォッチングのメッカとしても人気。
洞爺湖の伝説
昔々、洞爺湖が今のように大きくなかった頃、湖には、湖を埋め尽くすほどの巨大な一尾のアメマスが棲んでいたそうな。
ある日このアメマスが、鹿を丸呑みにしたところ、角が腹に刺さり死んでしまった。
命を落としたアメマスは、湖を漂って滝口に流れついたため、水が堰き止められて水位が上がり、現在の洞爺湖になったという――。
洞爺湖ロングラン花火大会
洞爺湖で近年人気を集めているのが、今年で26回目を迎える洞爺湖ロングラン花火大会。
毎年4月下旬から10月末まで約半間に渡って開催され、毎夜8:45から約20分間、洞爺湖の空に花火が舞い上がります。
移動する船から打ち上げられるため、洞爺湖温泉街からはどこからでも楽しむことが出来ます。
編集後記
洞爺湖は、中学校の時の修学旅行で最初に訪れた観光地。
その時に泊まったホテル湖畔亭から見た花火が、洞爺湖ロングラン花火大会の花火だったことを、15年経ってから知りました。。
学生の頃、修学旅行で何の気なしに訪れた北海道の観光名所について調べていくと、色んな深い歴史があることに気付されます――。
【記事引用】「日本吉」「洞爺湖」「有珠山の形成史」「洞爺湖の遊覧船」「laketoya.com」
【画像引用】「laketoya.com」 「洞爺湖」「日本吉」