さて、入院のお約束は同室のおばば様たちの人間観察です。
おトイレ〜!と叫んでたり、夜中に何度もナースコールしてトイレ、出たのを確認して流してもらう、うんちがこぼれたり背中に付いたのを洗ってもらったり、看護婦さん大変です。もう、5分おきにナースコールが鳴るので、なかなか騒々しい。それは、まあ、仕方ないから辛抱するとして。
もう、こら!いつまで待たせるんよ!漏れるやんか!どこにおるねんな!あいつらサボってるんちゃうんか!
食事中は、お茶と水汲んできてかー、あ!私もお茶と水ねー!
いや、リハビリのために動けた言われてるでしょ。食事は重いからいいとして、お茶くらい取りに行けばー?うちの母は骨折した時、車椅子から歩行器になった時自分でお茶汲めるようになったって喜んでましたがね。ここの人たちは看護婦さんを使う、使う。
電気つけて!カーテン開けて!靴あらへんねん、探して。
食事が食べられへん、果物やったらええねんけど。ほれ、今は柑橘類とか美味しいからね、そんなんあれへんの?
んー、ゼリーならつけれるんですが。えー?果物がええねんけどな。
ご主人に買ってきてもらわれへんの?主人忙しいからなあー。いやいやいや、なんか間違ってないかい?
ナースコールして、来たら、
わたし!トイレ行きます!
なんか、すごい横柄。そして、あの人ら自分の仕事だけしたら、さっさと行きはるな、もう少しゆっくりでけへんのかいな!
コロナの患者が減って病院も一斉に動き始めて、病院もてんやわんや。
さっきはドクターヘリのアナウンス!外科の医師は三階に至急集合してください!なんて。看護婦さんも、すわ!え、誰かおるのん?この時間おらへんで、ドキドキするわー、と走って行った。
「ええのが出たわー」とトイレから出てきたおばばさまが、あまりに場面の緊迫感と対比して笑ってしまった。まあ、それは仕方ないからね。残ってたクラークさんに、良かったねえ、と言われてた。
いや、このおばば様、歩けるのよ。自分で。普段は1人でテクテクトイレに行くくせに、この夕方の忙しい時間に、ナースコール。ちいとも来ないねえ、どないなったん!と叫ぶ。昼間に私がトイレに行ったら、尿量カップそのまま、後ろにはまるこいブツが5つ6つ。流石に私は他人さまの排泄物は触れないので、クラークさんにごめんね、お願いします、と頼んだ。もう!
その、おばば様のボスが!
えらいの!オクチが。
岸田さんもしっかりしてほしいわねえ、あれではこれからの日本は絶望的やわ!とか
今の子供はな!物の良し悪しを習ってきてへんねん、せやから回転寿司であんな事するんやろ、親の顔が見たいわ!
(その親を育てたのはあなたたち!)
物の言い方知らんわなー。
虎は毛皮を残すが人は名を残すって言うたわなー、昔はね。
(いや、あんたはオシッコのこすんやん)
明日、お二人退院だそうで、やっと静かに寝れる。いや、次が入ってくるかなー。
おばば様達がバカにしてた、若い子。高校生くらいの子は、ちゃんと点滴棒下げながらご飯取りに来てたよ。ちっと見とけ!
今回、少しブラックです。失礼。