ハンプティ・ダンプティ

おうさまのおうまをみんな あつめても
おうさまのけらいをみんな あつめても
ハンプティを もとにはもどせない

レンブラント

2011-05-29 23:56:44 | 芸術
この間レンブラント展行ってきました。

日本では「光と影の魔術師」という呼び名が付けられて、その生涯に渡って光の演出に力を注いだ人です。
正直あまり詳しくなかったんですが、「光と闇」というコピーに釣られました。

だいたい一つの作品の中に影が占める割合がほとんどで、だからこそ光の部分がより強調されるんですよね。
自分も作品づくりの中で白を如何に光に見せるか、に苦戦するので、レンブラントの光の演出はすごいなって思います。
しかしもう細かすぎて凄すぎです。

写実的な自然の光を再現するだけではなく、精神的な光に重点を置いた作品が好きでした。
キリストが発光しているのは面白かったです。
なんかテキトーな表現ですが・・・。

作品が非常に細かくて(とくに版画)細部の影の中の人の表情であったり、暗いところの描き方みたいなのが気になって見ていたのですが、かなり疲れてしまいました。
翌日以降、首がずっと痛いです。
展示されたものを眺めるのにはあまり向かないような・・・。
とくに国立西洋美術館は人が多くて大変でした。

細かいとこまで気になっちゃう、見たくなっちゃう作品ばかりなので、
自分の気になったもののハガキなんかを、最後に購入すると良いかも知れません。

テクno

2011-05-25 00:15:22 | 日記
聖書についてのレポートは無事提出出来ました。

地球の終焉もけっきょく来ずに、良かったです。
おかげで今日はなかなか素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。

シンセサイザーの大御所の方達の生演奏を聴く事が出来てかなり幸せな感じです。
好きなアニメの声優さんも生で見られたし(笑)

そしてフリーランスでの仕事をついにひとつ頂く事が出来ました。
ちょっとしたお小遣い程度のものですが、金じゃねえ!!
今はとにかくその業界を経験したいんだ。

いや、しかし自分の向上心の低さには驚くばかり。
デッカい事のひとつやふたつ、ドカーンと言える人間になりたいです。

20110521

2011-05-21 22:51:12 | 日記
2011年5月21日
てなんのことだか分かりますか?

ノースカロライナのキリスト教の一派のグループが地球の末日として設定したものです。

どうやら日本では明日の朝7時頃だそうな。
その時間、私はアルバイト先で働いています。
死に場所としては最悪です。



まぁこう言ったネタはしょっちゅう引っ切りなしにあるので、その都度気に掛けてたら気が持たないですよね。
イソップ童話の「オオカミが来たぞー!」のお話を思い出しちゃいます。

ちなみに今回のはキリスト教のほんの一握りの人が言っていることで、大多数のキリスト教の方はそれを否定しています。

そもそもなんでこんな話になったかっていうと、聖書の中に「終焉の日」とかいうワードが記されてるせいです。
そしてその具体的な日付が明記されてないため、それぞれが好き勝手な解釈で好き勝手なこと言っているようです。
そのせいでこうした話題がよく出て来るんです。


そんな豆知識は置いといて、
個人的には今度キリスト教に関するレポートを書かなければいけないのですが、今回の騒ぎ(?)はその良いネタになるんじゃないか、とほくそ笑んでたりします。
「聖書って言うのは絶対的なものではなく、その中には矛盾をたくさん含んでいるものだ」という前提をもとに、「ではどのような姿勢で聖書と向き合うのか」という問題に対する見解をしていかなければいけないのです。

正直、聖書とか宗教とか全然無縁の私には難儀なものです。
でも「救いを求める気持ち」には共感するところもあるので、ここを中心にレポートを書いていこうと思います。


しかし「終焉の日」とか救いにはほど遠い気がするなあ・・・。
その終わりに救いを見いだすのが宗教なんだけれど、果たしてその域にまで達している宗教家が現実にはどれほどいるのだろう?


ではではバイトに行く準備をはじめます。

明日が明日であるといいですね。

再び動き出したようです。

2011-05-17 23:47:59 | 日記
なんと、今年の7月4日にHUNTER×HUNTERの最新刊が発売されるらしい!
やー、嬉しい!
これでまた新たにやる気が沸いて来た。

蟻編、ネットではなんか不評っぽいけど、個人的にはかなり好きです。
ずっと続きが気になってたから、これを期に連載再開したら良いな。
てか今が一番面白い気がする。
いろいろおあずけくらっているからかな?

とりあえずまた読み直そうかな?
でも単行本全巻友達に貸してるんだよね。
自宅にある幽白とレベルEを読むか。
今度友達の家に行こう。

また冨樫さんの厨二ワールドに浸る時が来たようだ・・・。

Juliet Berto

2011-05-14 14:41:21 | 映画
最近このブログの趣旨に沿うようなことがないので、手持ちの風呂敷を広げて好きな役者さんについて語ります。


ジュリエット・ベルトというフランスの女優さん。
60~70年代で主に活動していて、42歳という若さで亡くなった方で、
出演している作品もそこまで多くないです。
彼女が出演した作品の中で、自分が観たものは今のところ3つだけです。
内1つは、1シーンのみの名もなき役なので、実質2作品かな。



その1つはゴダールの「中国女」

これが初めてジュリエット・ベルトを観た作品。

レーニン主義の学習のために合宿を行っている若者5人を中心に描いた映画で、
その5人の中の1人をベルトが演じている。
たぶんこの役柄が個人的ツボだったのが、ずっとひきずっているような気がする。
もともと凄いキレイな人だなーとは思っていたけど、こんなにもハマってしまったのは容姿以外のワケがあります。
というのは・・・

この映画自体、社会派映画でけっこう小難しいものです。
当時のパリを舞台背景に、主人公達はレーニン主義を学んでいる合宿中、ラジオや新聞を通じて当時中国で起こっていた文化大革命の影響を大きく受けていく。
そして次第にマオイストになっていって・・・

という中で問題のシーンが入ります。
マオイズムの影響の元、5人の中である文化人の暗殺を計画をされ1人がそれに反対するというシーン。
それぞれが思想を持って意見を言い合う中で、唯一人ベルトが演じた子だけひたすら反対した男に向かって「修正主義者!修正主義者!」と叫んでいる・・・。
この姿にグッと来ました。

この役は元売春婦という設定で5人の中のオバカ担当みたいなもんです。
物語は文化大革命を背景に社会主義的思想や哲学に触れてけっこう難しい中で、このオバカキャラがすごく良い存在感を放ってました。

役柄的には自身は物事を深くまで理解していないけれど時代や周囲の人々に流されて乗っかる(ついでに自分自身はそんな芯のない自分を自覚していない)人間の像を担っていると受け止められます。
こういう人、よくいるよね。
例えば、そんなに政治とか詳しくないのにメディアに乗っかって政治批判をする人とか。
そんな、普段は嫌悪感を抱く人種の象徴のような役なんだけど、彼女が演じることで愛すべきバカになる不思議。

なにはともあれ、この「修正主義者!修正主義者!」って一人で叫んでる姿で完全に心が奪われてしまいました。

堅い内容の中で、このキャラの存在は一番の見所な気さえします。



もう1つがジャック・リヴェットの「セリーヌとジュリーは舟でゆく」

中国女が社会派で現実的なものに対して、この映画は不思議な世界を描いてます。
当時のパリを舞台にちょっと裏の方で起こっている不思議な事件的内容です。
不思議の国のアリスをモチーフにしている感じで、この映画の主人公の二人であるセリーヌとジュリーは不思議の世界へ導くウサギとアリスの関係で物語が始まります。
そして不思議な超然現象に二人で立ち向かっていく、という大まかなストーリーです。

中国女のベルトは20歳で、こちらは27歳。
でも相変わらずのベビーフェイスで、役柄的にも幼く見えます。
序盤、図書館でベルトが本を乱雑に扱うシーン、これがまた可愛い。
この時着ているオーバーオールが似合っていて、それがまた幼さを感じさせる感じです。

ベルトはちょっと頭のネジが緩いキャラがハマる、と思ってます。

ベルトの演じたセリーヌは最初ちょっとエキセントリックな性格ですが、映画の進行に従ってじょじょに常識人になっていきます。
逆に相方のジュリーは最初は落ち着いた人でしたが、後半どんどん暴走気味になっていきます。
少しずつ振り回す方と振り回される方の立場が逆転していくんですね。

そして最後に・・・。ていう決まり台詞ですね(笑)

てとこで二種類のジュリエット・ベルトを堪能出来ちゃう映画です。



ちなみにこの映画、個人的に好きなんですが、3時間超えの長さと、独特な演出で観る人を選ぶ映画だと思います。
中国女も、ゴダールの空間演出は素晴らしいですが、内容的にあまり人にオススメするような映画じゃないです。
この時期のゴダールの映画はいわゆる娯楽映画じゃないので、個人的にもなかなか観る気になりませんし。

まあどちらもちょっと前のフランス映画なんで、ハリウッド映画や最近の邦画を好んで観てる人には向かない感じはします。

そんな訳でジュリエット・ベルトの良さを誰かと共有したいんですがなかなか人に勧める機会もないので、ここでちょっと語ってみました。

イントゥ・ザ・ワイルド

2011-05-05 01:09:53 | 映画
お金ないのに買ってしまった。



日本公開は2008年の映画だけど、最近勧められて初めて観ました。




「愛よりも金銭よりも信心よりも
名声よりも公平さよりも
真理を与えてくれ」


映画の最初の方で主人公クリスが言う台詞。
この言葉がこの映画の、クリスの全てをカヴァーしていると思う。

クリスは旅に出た。
アラスカを目指して。
資本や地位への反骨精神を抱いて。

物語の背景を理解し、この旅を見守る姿勢に入る頃、行きずりの人との会話の中でさっきの台詞をクリスが口にする。
見終わった後にして思えば、出し方がすごく上手いと思う。

この言葉自体はアメリカの思想家ヘンリー・デイヴィッド・ソローのものだ。
クリス自身も「ソローの言葉を引用する」と前置きをしている。
この言葉そのものが持つ力かもしれない。
とにかく個人的にこの言葉を聞いて強い衝撃を持った。
そして物語の進行の中で、常にこの言葉が顔をちらつかせた。
映画を見終わった時、再びこの言葉がスジンと心に響いた。

たった一回、最初の方に出て来た言葉がこれほど強い印象というか影響力を持っているのも、そうはないと思う。
この言葉と映画の構成がすごい上手い関係で成り立っているのを感じた。


この映画はノンフィクションだ。
「荒野へ」という小説が原作で、そっちの方は読んでいないのだけど、
とにかくクリスという、唯ひたすら真理を追求した男が実際にいたんだ、と思うと胸が熱くなる。
その決断力・行動力、そしてなによりも真っ直ぐさ
これらに触れることで、なにか内側から込み上げて来るものがある。

自分が立ち止まってしまった時、道に迷った時
きっとこの映画が観たくなる、と見終えた時に感じた。



そんな風に感じていて、
この間Amazonを利用する機会があり、衝動的に購入してしまいました。


個人的にただ時系列に沿って物語が進行するのでない構成がすごい好きです。
旅の切り取り方が好きです。






答えは自分で見つけに行くもの。
ひとりひとりの人生の先に、ひとりひとりの答えがある。

ホーンの視覚

2011-05-02 21:04:25 | 芸術
2週間ぐらい前に森美術館で行われているフレンチ・ウィンドウ展に行って来ました。

面白いものから、「これはどうかなー?」ってものまでいろいろだったけど、
個人的にいろんな意味で印象に残ったのが「ホーンの視覚」。ローラン・グラッソの作品。

山道をひたすら進んでいく主観的映像作品で、
ときたまこうもりだか鳥だかの群れが、自分を追い抜くように画面を覆うように現れて去っていく。
それ以外はひたすら山道を進むだけの映像。

その何が気になったかって、無限ループの繋ぎ目が全然分からないこと!

途中急な方向転換をして画面上、映像が横に素早く動くのだけれど、そこでも編集の形跡は見えない。
こうもりだか鳥だかが画面をほとんど覆うところでも、編集の形跡は見えない。

一体どこでループしているんだ?!あああああってなった。

たぶん3、4パターンの山道を進んでいるのだけれど・・・。

もしかして本当に同じところを回っているだけなのかな?
だとしたら非常にがっかりだよ。

というより編集の粗を探して6周ぐらい見てしまった時間はなんだったの、てなる。

でもなんだか森の迷宮に迷い込んだみたいで、なんとなく引き込まれてしまう。
ときたま現れる何かの群衆が(個人的にはこうもりだと思ってるんだけど、隣のカップルは鳥っていっていた)なんとなく美女と野獣の森のシーンを連想させる。
まあこの山道の映像はすごく天気の良い日中に撮られているので、全然不安を煽るようなところはないけど。
美女と野獣のアレは怖いけどね。

ほんとうに印象は「気分良くハイキング♪」て感じの映像。
途中画面を覆う何かの群衆が現れても、映像が無限ループでも、怖い印象は全くない。

映像の中が夜だったら、それはただひたすら不気味なものになるし、
たぶん自分がこういうの撮るとしたら不気味に見せたがって暗いシーンを選ぶと思う。
あと暗い方が無限ループさせるところの編集でごまかしが効き易そうだし・・。

そういうのもひっくるめて、すごくレベルが高いなーって思った。

真っ昼間の明るいところで撮影した事で誤摩化しかけづらいにも関わらず全然編集点が分からない。完敗だ。

本当に回っていったとしても、最初と最後のつなぎ目が全然分かりません!

カメラワークが素晴らしいのか、編集が素晴らしいのか、両方なのか・・・、そりゃ両方素晴らしいんだろうけど・・・。


ローラン・グラッソ、「ホーンの視覚」
興味のある方、是非見て頂きたい。
そしてどこに映像の繋ぎ目があるのか、さっぱりな私めに教えて頂きたいです。



ちなみに同展示会にはリーダン・アフィフの「どくろ」という作品がありまして、
こちらとにかくものすごいです。
分かり易いです。
「ホーンの視覚」は自分が映像をやっているという色眼鏡がかかっていますが、こちらは純粋にものすごいです。
インタラクティブとして、個人的に実際に体感したものの中で一番面白いかも。

これは是非皆さんに体験してもらいたい。


森美術館のフレンチ・ウィンドウ展は8月までやっているので、自分もまた一回は行くかも。
「ホーンの視覚」も気になるし、「どくろ」をまた体験したい。
この他面白いもの、いくつかありました。
プリュノ・ペナドとかキャロル・ベンザケンとかフィリップ・ラメットとか・・・。個人的好みですが。