毒まんじゅうはいかが?

CDのレビューとかなんとか

ロックは死んだ(その通りです)

2024-09-13 19:16:22 | レビュー

KISSのGene Simmonsが「ロックは死んだ」と言いました。

KISSはアルバムを聴いた事ははありませんが、彼の仰る通りですよね。

 

70's から90's までのアルバムをリリースしてそれを気に入った人達はライブに行くといったビジネスモデルはパンデミックという不運もあったけどその数年前から完全に破壊されましたね。

 

主たる理由はやはりインターネットとスマートフォンでしょう。

私は利用した事がありませんが、圧縮ファイルでの販売やサブスクリプションの導入など、音楽に対するあり方を変えてしまいました。

 

一方で守旧派の言い分としては「アルバムのアートワークを含め作品じゃないの?」とか、「やはり圧縮音源はクソ。PCMじゃないと認める事は出来ないよね」とか。

私もそちらのタイプで、アーティストによっては同じタイトルのアルバムを3枚も買ってたりします。

 

新規参加のバンドもう聴いて貰えるだけで有り難いのではないでしょうか?

今のリスナーは音楽にどれだけの想いで対峙するのでしょうか?

どうもその辺はとても薄っぺらいものとしか感じられません。

つまり、音源の入手は簡単。

排する事はもっと簡単。

10年後に再発されない音楽。

 

ダイバシティー?多様性?

演歌からメタル(昔はヘビメタと言われて、怒っていた人も多かった)まで色んな音楽が細分化され、音楽の供給側はマーケットへの難しい舵取りを強いられていますね。

もう紅白歌合戦で一つの曲が大晦日で集まった家族が幸せな気分を共有する事はもう随分昔から崩壊してますが、、、

どちらが良いのですかね?

 

高齢者が施設に入ると、わらべ唄か演歌のどちらか二択です。

人を馬鹿にするなと言いたい。

◯にたくなりますねー。

 

ロックが主戦場に戻る事はないのでしょうか・・・?


おしらせ

2015-12-02 16:23:37 | レビュー

いつも御覧下さりありがとうございます。

さて、このブログを開設して早1年。時の経つのは早いものです。
あれを書き忘れた、これは後で読み返すとこれはまずかったと追想していました。
 
以前から決めてはいたのですが、ここからは週1回の更新から不定期更新としたく皆々様に御伝え致します。

理由は2つ。1つ目は貧困の為、3つの仕事を受け持つ事となり疲労困憊の中でクリエイティブな作業をする事が困難と考えた為。

2 つ目は、さすがにネタ切れ。CDはかなり持っているのですが、音楽という抽象的な価値観を表現する事が如何に難しいかを感じ取りました。曲への想いは聴い ている間にパッと閃き、そして綺麗に忘れている。土曜日の期日は間に合わせないといけないとプレッシャーが常にありました。ですのでいつもギリギリの投稿 になっていました。
 
初期の頃からほぼ欠かさず御覧下さった方々、つい最近読者として登録して下さった方々、皆々様に感謝です。

ですが、前述しました通り不定期更新としてこのブログを閉鎖する事はしません。
ですので、更新回数は減りますが変わらず御愛顧下されば嬉しく思います。
 
不定期という事で、中身の濃いものに仕上げます。
今後とも宜しく御願い致します。


A Show of Hands/Rush

2015-11-29 00:18:45 | レビュー

<List>
1. Intro
2. The Big Money
3. Subdivisions
4. Marathon
5. Turn the Page
6. Manhattan Project
7. Mission
8. Distant Early Warning
9. Mystic Rhythms
10. Witch Hunt
11. The Rhythm Method
12. Force Ten
13. Time Stand Still
14. Red Sector A
15. Closer to the Heart

<Member>
・Geddy Lee(Bass, Vocal, Keybord)
・Alex Lifeson(Guitar)
・Neil Peart(Drums)
 
1989年リリースの3枚目のライブアルバム。9th"Signals"から12th"Hold Your Fire"までの楽曲を中心に収録されています。
 
ところがある有名な速弾きギターリストがネガティブな意味で発言したのではないのは解るのですが、Rushのライブアルバムは各曲のベストテイクを繋ぎあわせているとのこと。そうかもしれませんね。GeddyによるMCはわずかしかなく、淡々と演奏されていきます。
 
でもこのアルバムは凄いですよ。ボーっと聴いていると、フルレンスアルバムに収録されているテイクと思ってしまう程オリジナルに忠実なのです。特にNeilのタイム感はそれが顕著です。音も粒がそろって最高です。GeddyのWalのベースもとても整った良い音がします。

Geddyがベースからキーボードへ、キーボードからベースへ頻繁に移るのも聴き所です。

このライブアルバムで聴く事が出来るNeilのドラムソロは本当に素晴らしい。"Exit...Stage Left"でのドラムソロを発展させたものですが、音が良いし、もちろん上手いし、長さが丁度いいです。私も尊敬するNeil Peartですが、これ以降のライブでのドラムソロは正直言って長すぎます。
 
それと過去の曲は15曲中2曲だけ。彼らが如何に前向きな姿勢で音楽に取り組んでいるかが解ります。
不自然な終わり方をしますが、彼らのライブアルバムの中では一番完成度が高いと思います。

 


The Dreaming/Kate Bush

2015-11-22 00:08:28 | レビュー


<List>
1. Sat in Your Lap
2. There Goes a Tenner
3. Pull Out the Pin
4. Suspended in Gaffa
5. Leave It Open
6. The Dreaming
7. Night of the Swallow
8. All the Love
9. Houdini
10. Get Out of My House

1982年リリースの4th。彼女の作品群の中で一番キチキチなアルバム。

このアルバムにはありきたりなものは何もありません。反則と禁じ手が満載です。今後もこれを凌駕する女性アーティストは現れないでしょう。いや、女を捨てていると言ってもいい。この頃は今と比べて美(ry。全編に渡って叫び、唸り、わめく。高い緊張感でキレまくっています。
ひとつ間違えると奇を衒っていると批評されるでしょうが、ギリギリのところで踏みとどまっています。

このアルバムはプログレではありません。ですがPink FloydのDavid Gilmourが参加している事もあってかプログレ愛好家の評価は高いようです。

Kateのアルバムの中で最も前衛かつアグレッシブな作品です。決して万人向けではありませんが、いつまでも新しく、色褪せません。音楽に対し好奇心旺盛な方にはお勧めです。


Live at Montreux/It Bites

2015-11-15 00:09:52 | レビュー




1. Fanfare
2. Turn me Loose
3. All in Red
4. Black December
5. Never go to Heaven
6. Yellow Christian
7. Screaming on the Beaches
8. Calling All The Heroes
9. I Got You
10. Once Around the World


・Francis Dunnery(Vocal,Guitar)
・John Beck(Keyboard, Vocal)
・Dick Nolan(Bass)
・Bob Dalton(Drums)
 
2003年にリリースされたらしいライブアルバム。バンドが解散してからこのような音源がリリースされたり、解散前の作品のベストアルバムがリリースされたりとやはりオリジナルメンバー、とりわけFrancis Dunneryのいた頃のIt Bitesを懐かしむ、いやオリジナルメンバーでの再出発を望む人は多いのでしょう。John Mitchellには悪いけど。
 
このアルバムは、まだ2ndアルバムまでのマテリアルの中からの選曲なので、1stアルバムの曲の割合が必然的に多くなります。もう一枚のライブアルバム、"Thankyou & Goodnight"は3rdアルバムリリース後の音源ですが、このアルバムも1stアルバムからの選曲が多いように感じます。つまり、1stの楽曲はメンバーも思い入れがあるのだろうし、優れているのだからだと思います、1stアルバムは音が悪いとは思いませんが、アルバム全体の音圧が低い事が説得力を削いでいる様に思います。

このアルバムで聴かれる1stアルバムからの曲、2ndからの曲もスタジオアルバムと思い込んでしまう程素晴らしいものです。
Bob Daltonのプレイは手数は多くありませんが、パワフルでとても精確で、変拍子も楽々こなすというイメージがあります。
インプロビゼーションの要素は少なく、アルバムのイメージを大切にする姿勢は素晴らしいです。どの曲も演奏するの難しいですから。
 
このアルバムのハイライトは"Once Around the World"の完全再現でしょうね。
どこかで「It Bites版Supper's Readyだ」と書いてあったのですが、私もそう思います。
この曲だけ会場が違うのか、録音した日付が違うのか、明らかに音が違います。Francis Dunneryのギターの音がとても良いです。数箇所ですけど、こもってコキコキ鳴るのは、マーシャルのチューブアンプだなぁと思わせるものです。
 
全ての曲を鑑みて、十分な長さでとても気に入っています。"Thankyou & Goodnight"は短すぎましたから。