高校2年生の方のご質問「動物や植物は人間にとってモノなのでしょうか？」

最近、コメント欄で高校2年生の方から、このようなコメントをいただきました。

はじめまして！母にすすめられて、本を読ませていただきました！　
今、家では家族みんなで　いいねっいいねっ　といって過ごしています！笑

私は今、高校二年生です。

小さい頃から動物が好きで、小学生の頃から漠然と
「獣医さんっていいなぁ」と考えてきました。

そして、来年に大学受験をひかえ、自分の進路について深く考えてみたところ、
私は考えても考えてもわからないことが出てきました。

動物や植物は人間にとっては「モノ」なのでしょうか。

動物実験、保健所、動物園、水族館、ペットなど
人の都合でいのちを奪われたり利用されたりしています。

そのおかげで快適で便利な生活をできている面もあると思うのですが、
やはり、その裏で動物などが苦しい思いをしていたり、
人に捨てられ廃棄物としていのちを奪われていると考えると
とても悲しくて涙が止まらなくなります。

ですがその一方で、私はお肉やお魚を食べています。
動物に試されたかもしれない薬を使ったりしています。

そのようなことをグルグルと考えているうちに
頭の中がぐちゃぐちゃになってしまいました。

・動物や植物もそれぞれの人生設計をもち、
　それぞれの魂の課題をもって、この世に生まれてくるのでしょうか？

・彼らはどのような役割をもっているのでしょうか？

・彼らの転生の仕組みも私たちと同じなのでしょうか？

これらのことについてぜひお聞きしたくて、ここに送らせていただきました。

お忙しい中すみません。お待ちしています！


ご質問を拝見して、「問い」に対する真剣さを感じましたので、
対話をしてみました。


◆　　◆　　◆

自分の人生、進む道に真剣に向き合おうとしているね。

人はね、いろんな矛盾の中で生きているんだよ。

この者が言うように、

『動物を救いたい』という想いをもちながら、
同時に、肉や魚を食べている・・・

というようにね。

動物実験により、人に役立つ薬を生みだすという現実もあれば、
動物の命を粗末に扱うことに嘆く現実もある。

人はそれぞれ、『これが善だ』と思うことが、
違っているんだよ。

水族館や動物園で飼育している人は、
ここに来るお客さんに動物を見てもらったり、動物に触れ合ってもらうことで、
人の心を豊かにすること、人を喜ばすことに、喜びや使命感を感じている。

動物実験をする人は、『人類に役立つ新薬のため』という大義名分があり、
使命感をもってやっている。

動物を守りたいという人は、動物の立場にたった
『これが善だ』と思うことをやっている。

たくさんの人がそれぞれの視点から、『これが善だ』
と思うことをやっている。

戦争をしている人だって、
『これは聖戦だ!』『国益のためだ!』
という大義名分のもとやっている。

『これが善だ』と思うことは、人や国、時代により違っている。

たったひとつの『善』を探すと、他はみな『悪』ということになってしまう。

これだと対立は続くんだよ。

「ではどうしたらいいですか？」

いいかね？

間違っているものを正すより、ただ自分がいいと思うことをコツコツとやっていく・・・

そのほうがはるかに大きな影響を人に与えるんだよ。

『楽しく』

というのがキーワードだよ。

難しい顔して、人を裁くような顔でやったら、
苦しいエネルギーの渦が巻くからね。

「そうですね」

高校2年生でこのような『問い』をもったということは、
動物に関わっていく役割をもっているのだろう。

「動物や植物もそれぞれの人生設計をもち、
　それぞれの魂の課題をもって、この世に生まれてくるのでしょうか？」


植物はただ『与える』という世界、『愛』に最も近いね。

動物は、今、この瞬間を生きている。
本能のままにね。

人間から見て、過酷な環境で飼育されている動物も、
その環境の中で適応し、今、この瞬間を生きているんだよ。

不安とか、悲しいとか、人が想像するよりも、
もっと本能に近い。

ペットなど、人に飼育されている動物であるほど、
人の感情に反応することも出てくるが、
人が想像する『かわいそう』とか『つらそう』とかより、
もっと生きるという生命力に満ち、この瞬間に生きている。

「苦しみや悲しみを、人間ほどには感じていない・・・ということですね？」

そう。
このたくましさから、人はなにを学ぶかね？

「・・・!　そんなこと考えたことなかったです」

矛盾のある自分を責めるなかれ。

しょせん矛盾は出てくるんだよ。

どんなことをしていようと、いろんな考えがあるこの星(地球)ではね。

生き物を愛し、虫を殺さず、動物を食さない人々もいる。

それはその人の意思表示であり、信念である。

それをまっとうするもよし。しないもよし。

ひとつ言えることは、『楽しくやってほしい』ということ。

『～しなければ・・・』という想いからではなく、
『楽しいからやる』『自分はこれが好きだからやる』

このスタンスが、やさしいエネルギーの渦を巻くだろう。

人間の抱えている矛盾に苦しくなり、悩む者もいる。

だけど、矛盾を抱えながらも、人は愛を生みだすことができるのだということを
知っていてほしい。

『矛盾のない自分』『一点のくもりもない自分』を目指すより、
矛盾のある自分でも、グレーゾーンのある自分でも、

時に人に笑顔を向け、やさしい言葉をかけ、
人に勇気を与えることもある。

無事、今日一日を過ごせたことに感謝し、
食べ物を与えてくれた命に感謝することもある。

人はそうやって生きてきた。

その中で、少しずつ進化向上し、『愛』に近づいている。

変化していないように見えても、実は成長しているんだよ。

小さな花を咲かせよう。

自分が楽しいと思うやり方で。

今、できること・・・
それをコツコツ積み重ねたことが、いつかこの地球を
楽園にしてくれるだろう。

◆　　◆　　◆


このようなメッセージでした。

みなさんはなにを感じられましたか？

いただいた下記のご質問

・動物や植物もそれぞれの人生設計をもち、
　それぞれの魂の課題をもって、この世に生まれてくるのでしょうか？

・彼らはどのような役割をもっているのでしょうか？

・彼らの転生の仕組みも私たちと同じなのでしょうか？

について、再度聴いてみたのですが、

「人の人生計画とはまた違うんだよ」

としか言われませんでした。

動物の転生の仕組みは教えてもらえなかったので、
この部分は、わたしの役割ではないのかなと思います。

これから進路を決められる大事な時期、
なにかヒントになりましたら嬉しく思います。

わたしは、矛盾を抱えながらも、今、自分ができる小さなことを
積み上げていこうと思います。