「二酸化炭素排出量削減」って世界中で騒がれていて、車が悪いってイメージを持たれてるけど、本当にそうなのかなって考えてしまったので調べてみた。
世界の二酸化炭素排出量(2020年)
出典)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2023年版出量の単位は[百万トン-エネルギー起源の二酸化炭素(CO2)]
四捨五入のため、合計が100%にならない場合があります
世界の二酸化炭素排出量に占める主要国の排出割合と各国の一人当たりの排出量の比較(2020年)
出典) EDMC/エネルギー・経済統計要覧2023年版
*国別排出量比は世界全体の排出量に対する比で単位は[%]
排出量の単位は[トン/人-エネルギー起源の二酸化炭素(CO2)]
実は世界の二酸化炭素排出量の多くは。石炭掘削でのトラブルによる火災によるものが多くを占めています。
地獄の門
聞いたことありますか?
それは、トルクメニスタンのカラクム砂漠に 存在する巨大なクレーター。
1960年代、当時のトルクメニスタンは、まだソビエト連邦の一部であり、ソビエト連邦は、有望な油田を探し回っている頃でした。
ソビエト連邦の技術者たちは、このトルクメニスタンの カラクム砂漠になら、有望な油田があるのではないかと考え、採掘を始めたのです。
あろうことか、地盤などの状態を全く調べずに大規模な採掘を開始したせいで、 重みに耐えられなくなった地盤が崩落してしまいました。
この崩落によって、 直径約70m、深さ約30mもの巨大クレーターが発生してしまったのです。
ところが、このクレーターの内部には、大量の天然ガスが 充満していることが分かり、技術者たちは、火をつければ数週間の間にガスが全部燃え尽き、安全になると考えたのです。
それは、1971年から現在まで、50年もの間燃え続けています。
アメリカでは、ペンシルバニア州セントラリアの炭鉱火災があります。
セントラリアは巨大な無煙炭の埋蔵地にまたがり、かつては炭鉱の町として栄えていました。
無煙炭は1950年代までに廃れてしまいますが、1962年、放棄された炭鉱で火災が発生し、現在まで59年もの間燃え続けています。
さらにアメリカでは、今も燃え続けている坑内火災がセントラリアを含め30カ所以上あるんです。
ペンシルバニア州ウィルクスバリ近郊、ローレルランの坑内火災は1915年の発生で、セントラリアのおよそ2倍の年月が経過しています。
アメリカ内務省の地表鉱山局(OSM)によると、14の州の200カ所以上で地下や地表の石炭鉱山で火がくすぶっているといいます。
世界的にみても、インドや中国などの途上国を中心に石炭需要が急増していますが、中国で発生している火災だけでも、石炭の年間生産量の20%が燃えています。
この火災による二酸化炭素排出量は、アメリカ全体の二酸化炭素排出量を上回っているのです。
坑内火災以外では、2019年にオーストラリアでとても大きな森林火災が発生し、消火までに数ヶ月かかっています。
坑内火災や森林火災は重大な地球環境問題、健康問題となり始めています。
まず、これらの火災を止めなければ、何をやっても焼け石に水でしょう。