わたしは複数のことを同時に処理するのがとても苦手です。
やることが一個か二個ならいいのですが、
後ろに五個も六個も残っていると、
わけがわからなくなって何もできなくなってしまいます。
たとえばシリコン流し、石膏流し、やすりがけ、
穴埋め、片付け、着色などが残っていると
何をやったらいいのかわからず、どれにも手がつけられません。
つなぎ方しだいではとても効率よくまわせると思うのですが
それを考えられもしなくなります。
そういうとき、とりあえず何をするのか、口にだします。
自分の行動がよくわからなくなっているときでも
理解するまで順番をつぶやいてみると、
どうにか動けるようになったりします。
なぜだろうとなんとなく考えていたら、ふとひらめきました。
どうも、頭の中では物事を平行で同時に考えようと
しているようなのです。
たとえば、先の例では、
一番にやることは一番時間のかかるシリコン流し。
流したあとの硬化時間中に石膏流しに移ってしまえばいいですが、
石膏流しは穴埋めとつなげると効率アップになるために
二つが連結作業になります。
となると、気になっているやすりがけがちっともできません。
やすりも時間がかかるので、そのまえに着色を入れて
乾燥時間にやすりがけをしてしまうほうが効率的です。
というように、石膏を流した未来の組み立てと
やすりをかけたい未来の組み立てが
頭の中でぶつかりあい、何も考えられなくなっていたようです。
でも、口に出そうとすると、口はどちらかひとつしか発せません。
まず石膏を流すなら石膏。同時にやすりをかける、なんて
言葉にはだせないのです。
思考を言語化してみることは、考えの整理に意外と有効かもしれません。
ただ、周りの人に気持ち悪がられる可能性が大いにありますので
場所を考える必要はありますけれど。