六個入ったおまんじゅうのうち、一個が辛いというものをもらいました。
とりあえず食べるようにとわたしと友達に箱が渡されます。
でも、正直なところ、わたしは辛いものなど食べたくありません。
基本的にはお菓子は甘いからこそお菓子であり、
そこに苦いものを加えるとかからいものを入れるとかの意味がわかりません。
それにもし、その辛いというのが、
口に入れただけで思わず吹き出して、心臓がとまりそうになるようなものなら
食べれば命にかかわるかもしれません。
正直そういう博打ものは食べたくなかったのですが、
どうしても食べさせたそうなので、悩んだ結果、
ダウジングを試してみることにしました。
おひさしぶりのペンデュラムを取り出し、
おまんじゅうの上にたらして訊ねていきます。
「これは甘いですか?」
するとすぐに右回り。
二つ目も三つ目もすぐに右回りだったのですが、
四つ目をたずねると、ふっと左回りになりました。
あまりに反応が良すぎて、もう一度試したあと
残りの二つも調べてみますが、それは右回り。
最後にまた試してみても、左回りになるのはその一個だけ。
そこで、わたしたちで一つずつ取ったあと、
その一個をわかりやすいように角に置いて印をつけてから
箱を渡してみたところ――本当に、辛いはずれは それだったそうです。
あんなにはっきりと反応があって、正解だったなんて初めてかもしれません。