直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
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頭痛が痛いはおかしくない話

2024年07月19日 | ちょこのひとかけ
時代が変われば言葉は変わります。

たとえば、罪を犯す、犯した罪は『犯罪』です。
『犯した罪』のことを『犯罪』と言えるのですが、
『犯罪』という概念が、ひとつの名詞として固まりました。
概念語になった、と言えます。

たとえば、ごはんを残すのはある種の罪ですが、
法治国家の犯罪要件にはあたらないので犯罪ではありません。

『犯罪』となる罪を犯すことは、
『犯罪を犯す』としか言いようがなくなってしまったのです。


ほかにも、『白衣』というタイプの衣服があります。
『びゃくえ』じゃなくて、『はくい』です。

これも、白い衣だったから白衣が、
『白衣』という概念語になりました。

『白衣(医療関係者が着るような服)』がピンクだと
『ピンクの白衣』と言えるようになってしまったのです。


そして、頭痛。
『頭の痛み』のことを『頭痛』と言いますが、
これは、『頭痛』という概念語になりました。

わたしもよくやりますが、
ドア開けたあと、ぼんやりとしてかがまずに通ろうとすると
頭を壁にぶつけます(うそ)。

この、外傷のことは頭痛と言わないのです。
頭の内部の痛みを、頭痛と言うのです。

『頭の痛み』のことを『頭痛』というのではなく、
『頭の内部の痛み』のことを『頭痛』という概念が
示すことになったので、
『頭の外部の痛み』のことは『頭痛』と言いません。

頭痛もちの人が、
「今日は頭痛が痛くない」
と表現するのはアリで、また、
「今日は頭痛が痛い」
と表現することもアリです。

「頭痛がひどく痛い」
「頭痛がほとんど痛くない……いや、ちょっと頭痛が痛い……?」
とも言うことができます。

別に、頭痛が痛い は誤りつづけることばではないのです。

それよりもわたしは、
『古くから』=『古く来』=『古来』
を、
「古来より つたわった」とか
「古来から つたわっている」とか
『来』に『から』とか『より』とか重ねるほうがいらっとします。

『十年来のつきあい』は
「もう十年からつきあってるよ」という意味ですし、これを
「十年来からのつきあい」という人もいないでしょう。

まあ、どこにひっかかるかはその人のこだわり分野しだいなのでしょう。
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