なにかの名前をわざわざ変に変えて、
ばかにしたり変な名前で存在を縛り付ける(呪う)のは
中国や韓国など、あっち系の呪いでよくあります。
たとえば和気清麻呂(わけのきよまろ)を
別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)にするとか
『千と千尋の神隠し』で主役の名前の千尋をセンにして縛るとか、
そういう手法です。
奈良にある『みもろ山』もそういうもので、
本来『みもろ』は『御諸』でした。
御諸とはなにかと言えば、『The two』。『御、二の山』です。
聖数、象徴数はもちろん2。
その後、征服され、征服者が名前を変えたのが、『三輪山』。
名前に入っているのはもちろん『3』で、
そこから元の名前に呪いをかけて、『みもろ山』を『三諸山』にしました。
「2じゃなくて、3の山だよー」というそらぞらしい名前と言い訳に
見ているととても微妙な気持ちになります。
でもみもろ自体も、御室なのか、神の御共(御諸)なのか、
御森なのか御守なのかも案外微妙で、
元は数がなかったものを2にされたのかもしれないとも思います。
今も地方の山の名前や場所の名前などは、
そのものや由緒すら記録されずに日々消えていっていますが、
そういったものが失われるのは、とてももったいないです。
歴史の喪失を防ぐ手立てはないものかと、
このごろしみじみ思います。