友達のスマートフォンが結構おもしろかったので、
わたしも欲しいと思いはじめました。
スマートフォンでおもしろいのは、
動画が見られて、画像が見られて、音楽がきけて、
無線ポイントがあればWi-Fiがつなげて
通信費がかからずネットが見られるところです。
本体の値段と月々の値段が安いものなどがあれば
いっそ変えてしまってもいいなあと思いながら調べていたところ、
友達がいわゆる中華タブレットをくれました。
正式名称はどれかわかりませんが、
「i7」「IMPRESSION 7」「GF-12」というものです。
タブレットPCの中国製ばったもの、のような製品です。
これで友達のスマフォのようなことができるのかと
さっそく試してみました……が。
基本的にはまったく違うものでした。
まずわかったのが、osがらみの微妙さ。
osはandroidですが、あれはgoogleが支配しているようです。
しかもwindowsのように、インストールして
インストール最中に機器を判別してそれぞれを使えるようにする
という機能がありません。
汎用性がないのです。
たとえばwindowsなら、windows2000が入ったPCに、
windowsXPへのアップグレード版をインストールしようとすれば、
どんなメーカーのどんなPCにもOSを上書きインストールすることができます。
それはOSがわに汎用性・柔軟性があって、
インストール先の揺らぎを吸収するからです。
でも、androidはすごくチープで小さく、
たとえばandroid2.3から4.2へのアップデートができる、
汎用アップデートファイルがネットにアップされる、ということはありません。
たとえばdocomoのXperia端末用、auのなんたら端末用、と
それぞれメーカーが個別のOSアップグレードファイルを
用意しているような状況のようです。
そのため、わたしがもらった中華タブは
メーカーがOSアップグレードファイルを用意していないので
決して最新OSには書き換えることができないそうです。
そこが一番のがっかりでした。
次に。
OSはgoogleが作っていて、アプリケーションも大体を支配しています。
基本的にアプリケーションはgoogle playという、
googleが管理しているサイトから落とすしかありません。
でも、そのgoogle playのサイトを使うためには、
google playを使うためのアプリをインストールする必要があります。
でも、google playを使うためのアプリをダウンロードしようとすると、
google playを使うためのアプリが入っていないので
ダウンロードできないと言われます。
google playアプリをダウンロードするためには、
google playアプリが必要。
これはまるで、銀行に1000万円の融資を受けに入ったら、
「担保は有価証券などではなく、現金1000万円を持ってきてね」
と言われるようなものです。
それをもっていたら、それを手に入れようとはしません。
わけがわかりません。
そこで悩みましたが、androidは、ウィンドウズで言うexeは
apkと言うようです。
そこで、google playのapkをgoogle playサイトではない場所から
適当にダウンロードして、端末に入れてインストールしたら
google playを利用できるようになりました。
また、google playサイトは、ダウンロードする側の端末や
個人情報などを極力握ろうとしているようです。
googleのGmailも連絡先に勝手に変なものが追加されるなど、
google側にいろいろされているようなことが伺えます。
google playでダウンロードできるのは、
日本では基本的にsimカードが刺さっている携帯端末向けのようです。
もっとはっきりいえば、スマートフォンなどsimが刺さっていないものは
ほとんどのgoogle playアプリは使用できないということです。
しかもだめなことに、google playサイトは、
インストーラーのようなものであるapkを
直接ダウンロードさせてくれません。
PCでダウンロード動作を行っても、端末側に命令をして
端末側でダウンロードを行わせます。
そのため、パソコンでいったんapkをダウンロードして、
それを端末側にもっていってインストールさせるということが
できなくなっているのです。
よって、端末にインストールしたいものがあるなら、
端末をまずネットにつながなくてはいけません。
うちにある無線LANは簡易AOSSがついた簡易USB無線LANです。
AOSSボタンがなければネットにつなげません。
そこで、google playでAOSSアプリを入手しようとしますが、
ネットにつなぐためのAOSSアプリを入手するには、
ネットにつながなければいけません。
ここでも、またgoogle playのときと同じ構図が出てきます。
『一本しかない車のキーをつけたまま車をロックしてしまったので
中のキーを開けるためにドアのキーを中から取ってくる』
というようなわけのわからない状況です。
android OSがらみはたいていこんな縛りです。
友達のスマフォでもAOSSアプリはわたしがインストールしました。
スマートフォンが優れているのは、Wi-Fiが使えないときでも
電話回線を使ってネットにアクセスできる点だと思い知りました。
大変絶望したので、USBからLANに有線接続できるコネクタでも
ないかと探してみたら、売っていました。
それを買うことに決めて、なにがいいのかと探していたところ
USB-LANコネクタが有効になるのは、android4.0以降だとわかりました。
わたしのはandroid2.2なので、買ったところで使えないのだとか。
買わなくてよかったですが、がっかりもしました。
そこでどうしようかと考えたところ、
フリースポットの存在に気づきました。
そういえばまちなかには、フリーでネット接続できる場所が
用意されていたはずです。
というところで電波を求めて街をうろつき、
通常のWi-Fi電波を拾うことができました。
その状態でAOSSアプリを端末にインストールして家に戻ります。
家のUSB無線LAN装置を起動し、AOSSをスタート。
端末でもAOSSボタンをクリック。
……が、通信しません。
どうもデータをやりとりしている感じがしないのです。
そこで、AOSSというものから調べることにしました。
前職で無線LANはちょっと講習を受けました。
でも、無線はなにより不安定なので使わないのが原則、と
心に決めていました。
元うちの製品がらみでデータがサーバーに送れないと言われたときは、
まず無線かどうかを確かめます。
無線だったら原因の切り分けには無駄な手間と時間がかかるため、
まず担当のシステム屋に確認をとってくださいと
相手に丸投げする案件です。
なので、ろくに勉強していませんでした。
ということで今回しかたなく調べてみたところ、
AOSSはAOSSボタンを押したタイミングで、
windowsで言えば、フォルダ共有のIDとpassを
お互いに交換するような手順を行うようなものだったようです。
それなら、アクセス側にAOSSで交換されるデータを設定してやれば
AOSSを使わなくても入れるようになるはずです。
……と思って何度も何度も挑戦してみましたが、
どうやっても認証されません。
そのうち、機器側のAOSSボタンを押したとき、
機器が通信を取ろうと強い信号を発し、
それを端末側も受け取るということがわかりました。
AOSS認証を探して強い信号を出すのが2分くらい。
その間に端末でセキュリティキーを入力すると
ネットにつながることができるようになりました。
でも、AOSS探し時間の2分が終わり、
機器が見つからなかったと言って強い信号を発信するのをやめると、
つながっていた接続まで切断されるという
わけのわからない状況になりました。
この状態になるまでに、2日かかりました。
この前の人間ドックで胃に荒れができていると言われましたが、
こういういらいらが本当にストレスをかけているのだと思います。
たかだかネット無線接続ごときにこんな無駄な時間をとられるなんて。
有線接続できるような仕組みでも作っておけばいいのに。
と、思い出しますが、そういえば無線LANには
どんな無線でもすべて受け入れる、ノーガードモードがあったはずです。
危険だからやるなと言われていましたが
とりあえず必要なandroidアプリをインストールする時間くらい
使ってもいいでしょう。
そう思って無線をノーガードにする方法を探しましたが
わたしの簡易USB無線装置ではだめなようでした。
4000円からする、まともな無線ルータでないと
そんな設定はできないようです。
……簡単な無線装置なんだから、簡単さと引き換えに
全部ノーガードでもよかったのにといらっとします。
しかたないのでとりあえず無線LANルータを注文しました。
――というのが今日までの状況です。
プリインストールのアプリで、
動画を見たり画像をみたりすることはできました。
ただし、バッテリーの減りはすごく早いです。
しかも、動作がものすごく遅くて、
光ファイバーにつないだWindowsXPが普通に出回っている状態で、
電話線でつないだWindows98でネットを操作するような使い心地です。
アプリを起動しようとアイコンをクリックしても、
そのクリックが認められないとか、
ドラッグしようとしてもドラッグをワンクリックした反応が
体感で2秒後とか、そんな感じです。
友達の端末を最初触れたときは、
パソコンに比べてちょっと鈍いなと思いましたが、
この端末を使った後で考えれば、驚くほどの反応速度です。
旧ザクからガンダムに乗り換えたら、おそらくこんな感じ方になるでしょう。
あと、スマフォでは静電気感知で、二本の指を開いてズーム
なんてことができましたが、
押圧感知のこの端末では、そのズームが使えません。
しかも押圧感知の精度と反応もとても鈍い気がします。
安いタブレットは高いスマートフォンにはかなわない、
というのが今回わかったことです。
あと、タブレットはきちんとしたメーカーのを買わないと、
OSのアップデートができないというのもわかりました。
電話ができない携帯タブレット端末なら、
androidよりもwindowsのほうがよっぽどましかもしれません。
windowsもここのところずっとマイクロソフトが傲慢で
使いたくないと思っていましたが、
androidの汎用性のなさに比べられないほどの汎用性がありました。
スマートフォンはパソコンにはなりませんし、
アンドロイド端末もパソコンにはならないと思います。
android系は、ちょっといろいろできる、オサレ端末です。
出先でいろいろスタイリッシュに暇をつぶすのにこそ
もっとも威力を発揮する……そんな気がしました。