ショートショートを考えていて、ふと、ごはんの英語はなんになるのか疑問に思いました。
夕食はパンじゃなくてごはんがいいというのは、
「メインディッシュはパンじゃなくてライスが食べたい」と訳すのでしょうか?
でもうっすら思うと、メインディッシュといえばなにか肉の塊ばかりが浮かんできて、
ごはんである気がしません。
ごはんは主食なので、主といえばメイン。食といえば……ディッシュではないでしょう。
メインに食べるもの、something to eatなmainなんとか?
よくわからなかったのでネットで調べてみたところ、
むしろ外国には主食なんてない、という話が出てきて愕然としました。
考えてみればメインディッシュと言えば肉っぽいもので、
パンをメインディッシュなんて聞いた覚えはありません。
なんとなくわたしは、日本人にとってのごはんと同じように、
外人はパンをメインに肉とかを食べると思っていたのですが、
それは日本の考え方で、外人はパンもなしに肉を食べるのだそうです。
なんて微妙な食べ方!
でも、考えれば日本でもそういう食べ方をする人たちがいます。
焼肉屋などで飲みながら肉を食べる人々です。
あれを見るにつけ、ごはんもなしに肉なんて食べておいしいのかと思いましたが、
外人もそういう食事をしているとことを見ると、おいしいのでしょう。
けれど、外人に主食がないとすると、変に思うことがでてきます。
「一等小麦のパンが食べられないなら、下等小麦のパンを食べればいいじゃない」
っぽいことを言ったばかりにリンチされて殺されたマリーアントワネットです。
日本人の感覚としては、「白い米が食べられないなら、
刻んだ大根をごはんと思って食べればいいじゃない」
みたいな発言に思えましたが、そもそも主食にパンを食べないなら、
そこで民衆が怒ったと言われる意味がわかりません。
小麦粉をブルジョワジーどもが髪にふりかけているせいでパンを食べられないとしても、
食べられれば主食がなくてもなんでもいいという主義で暮らしているなら、
パンがなくてもジャガイモでも魚でも適当に食べればいいのではないでしょうか。
あれは何に対して怒ったのかよくわからなくなりました。
それはさておき、たしかアニメのトムソーヤで、だれかがお弁当として
茶色い紙袋にりんご一個を持ってきていたような記憶がありますが、
主食もなく、食べられるものならなんでもメインディッシュになる外国にいれば、
それも別段たいしたことのないことだったのかもしれませんね。
ただ、なんとなく考えると、主食がない文化なら、
主食に対しておかずもないわけで、そんな食生活をする文化にいたなら、
文章を書いても言いたいことがほぼ同じ重さで並列で書かれ、
とても読みにくい文章になってもいいような気がしますが、
むしろヨーロッパ人とヨーロッパ言語のほうが
論理的な文を書きがちだというのがよくわかりません。
主食(主題)に対し、おかず(主題を補助し、引き立てる文)で
構成されれば読みやすそうなのに、
なぜ主菜とそれ以外という食事構成の外人が
論理的な文を書くのかは謎です。
コース料理だと主菜が出てくるまでには順番があるらしいので、
遊び文から主題、もしくは結論に向かうまでの論理構成が同じとかでしょうか。
それかもしくは食べ物と文章は関わらないとか。
最近の洋ドラマを見ていたら、二つの事件がばらばらに並列で起きて、
最後はひとつにまとまるんだろうなと思っていたのに
ばらばらのままばらばらに結末を迎えるというタイプがありました。
個人的には、ああいうのが主流であれば
主食とおかずという観念がないヨーロッパ人が作ったからああなったんだと
説明がつけられそうでしたが、意外とままならないものです。
まともに調べたらちょっとおもしろい気もして
夏休みの自由研究にもなるかもしれないとちょっと思いましたが、
外国人のサンプルが取れないので研究にするのはむずかしそうです。
でもまさか主食のない文化があるなんて、他国の文化は奇想天外です。