京阪出町柳駅で待ち合わせて、鴨川沿いを南を下る。大文字が見えた。京都には二つ『大』がある。一つは金閣寺のそば、もう一つはここ東山。銀閣寺が近い。
『大』がよく見えるところにこの『松井酒造』がある。享保11年(1726年)創業。現在はマンションの1階にあるが、五人の蔵人が電力は使うものの、おおかた手造りで酒を作っている。酒造りの肝である米は京都産、水は地下水。地産地消。
今日はここでEE Tourの研修。15人が参加した。研修のお世話をしてくださっている方から、朝、ヨーグルトや納豆などの発酵食品は食べないように言われていたが、いつものようにヨーグルトを食べてしまった。蔵の中ではマスクをつけることで許してもらった。ここで見学料金を払った。見上げると〇〇御用達の木札が。
蔵の中では写真も動画もOKだが、SNSはやめてほしいとのことだった。全員、靴にビニールの袋を被せて中に入った。蔵の中では、案内人の方が、とてもわかりやすく説明してくださった。酒作りは蒸した米に麹菌をかけ、一部を麹米にする。さらに蒸米と麹米に水と酵母を加えて発酵させる。麹と酵母の質や入れるタイミングに細心の注意が必要だ。これまで何度か酒蔵の見学をしたことがあるが、今回が一番わかりやすかった。
見学が終わって、お店に戻った。Tシャツやハッピも売っている。
このカウンターで試飲させてもらった。欧米人の従業員もおられた。日本酒に魅せられて、国際利き酒師の資格もとられたそうだ。主な仕事は外国人対応だが、コロナ中は蔵人も体験されたそうだ。
利き酒の量は選べる。ジンやラムもある。私たちはスパークリング酒から始まってにごり酒まで、6種類のお酒を試飲させてもらった。どれもおいしく感じたのは私だけ? 京都では、『乾杯は日本酒で』という条例があるそうだ。但し、違反しても罰せられない。
右側のお酒のラベルには伊藤若冲の絵が使われていた。
松井酒造から数分歩いて橋を渡った。高野川と鴨川が合流する地点。Y字形に見える。二つの川に挟まれた三角形の土地には下鴨神社の糺(ただす)の森の木々が見える。10年くらい前、遠足でここにやってきた。担任をしているクラスの生徒たちが、飛び石で遊んでいたなあ。
研修の後は、新年会。川を渡って少し歩くと『NEMS CAFE』というお店がある。EE Tourでは京都全日ツアーの他に、日本のウィスキーをテイストするツアーがある。飲む場所を提供してくれるお店がなかなか見つからなかったが、このお店が快く引き受けてくださったそうだ。
テイクアウトもOK
今夜は貸切にしてくれた。このテーブルと椅子をくっつけて、夕食にはまだ早いので、
ケーキと飲み物をいただいた。全員ラインで繋がっているが、初めてお会いする方もいる。まずは自己紹介。心優しく仕事熱心な方ばかり。ガイドネタの交換もした。2016年にガイド試験に合格して3泊4日の新人研修に参加した。研修の最後に講師が「これからはお互いが競争相手ですよ。」と仰ったのが記憶に残っている。ガイドは旅行会社に登録するだけで、雇用は確保されない。資格を取ってから仕事をもらうには、運不運も左右する。このEE Tourでは情報やネタを惜しげもなく教え合う関係ができている。ツアー中に困り事が起きたら、LINEにヘルプを送ると、誰かが調べてくれる。ありがたい。
意見交換会は終わり、食事がスタート。鴨ロース、美味しかった。ワインやソフトドリンクは飲み放題。
このあと食べたシチューは写真を撮り忘れた。
充実した研修と新年会は8時過ぎに終わった。企画してくださったボスのアキさん、研修担当のアンさん、ありがとうございました。