イタリア最高裁判所は10日、未成年買春と職権乱用の罪に問われたベルルスコーニ元首相(78)について、無罪とした伊北部ミラノ高裁の判決を支持する判決を下し、無罪が確定した。

 ベルルスコーニ氏は首相だった2010年、ミラノ郊外の同氏の自宅や別荘で当時17歳のモロッコ人女性を買春し、多額の金銭を支払った罪で起訴された。同氏と女性はともに性的関係を否定していた。一審は禁錮7年の有罪判決だったが、高裁で逆転無罪となった。

 同氏は13年に脱税事件で有罪が確定し、議員資格を剥奪(はくだつ)された。高齢のため収監は免れ、高齢者施設での1年間の奉仕活動を命じられたが、今月で終了した。(ローマ=山尾有紀恵)