

この菱湖書 の字母は初代治五郎師から二代(現)日出男師に世代替わりの頃用いられたものです。現在でも彫駒の字母として用いられています。楷書でも初版と比べ玉将の跳ねや歩兵の跳ねのアクセントが加えられ、力強さが幾らか加えられました。

現在の盛上駒・彫埋駒に用いられる菱湖書の字母、この時に合わせて盛上駒の号も「竹風作」から「大竹竹風作」に変わりました。大竹日出男師の作品に対する強い思い入れが感じ取られます。筆致もより躍動的なものに、金将は跳ねから止めに、と字母の変化が見られます。
どの字母も竹風師の巧みな技術を反映した絶品で、将棋ファンとしては垂涎のもの、一度は「竹風駒を所有したい」という強い思いを抱いた経験があるのではないでしょうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます