教科書やマニアルにはない考え方。

これはいずれ本を書くためのメモみたいなものなので、理解不能・誤字脱字でいっぱいです(^▽^;)

制約と偏見

2014年12月26日 | 日記

またまた脱線します。『反応』と、の寿命が延びた訳と、死亡率の低下のお話です。そしてこれは高齢者や病人が長生きするようになったとか、科学的な医療の進歩とは無関係なことだと聞きいたことがあります。

 

始めに、歴史的、社会的立場に制約された考え方を反映した多くの偏見からは、特徴づけられた説明の形と、研究方法とが形づくられます。このような偏見の一つは原因の種類に関係しています。一般にある一つの結果に対して、ある一つの原因が探し求められます。多くの原因が認められる場合にさえ、一つの主因がありその他の原因は副次的なものにすぎないと仮定されます。そして、これらの原因は分離され、別々に研究され、個別のやり方で操作され、それぞれの原因は別々のレベルにあるとみなされます。この偏見は、細部の立場に、制約された仕方で影響を及ぼし「反応」します。それは安全対策に用いられたり、高効率な作業手順に用いられたり、考え方の伝言ゲームのように言語化されたレベルを持つ原因に、予報士、予測士、占い師というビジネスを与えます。そしてその一部は「五感」を利用した科学が産み出す国の機構にもなります。

 

別々のレベルとは、社会的立場に制約された考え方を持つ生物学から発せられています。ある特定の遺伝子、欠陥のある特定の器官、生命としての内的な原因と、生命とは無関係の自然世界という外的な原因とが集中する、ある特定の個人という具合に・・・・・。このような原因の見方により、作用因と原因をすり替える作用があるというのですね。

 

では、肺結核の原因とは何でしょうか?医学の教科書にはこう書いてあるそうです。肺結核の原因は結核菌であり、結核菌が感染すると肺結核がひき起こされると・・・・・。そして、私たちがもはや感染症で死なない理由は、抗生物質や薬剤、高度な看護技術をもつ科学的な医療によって、体内にひそむ細菌を打ち負かすからだと・・・・・。

 

ではでは、ガンの原因はなんでしょう?その原因は細胞の無制限な増殖です。この細胞増殖は細胞分裂を調整しているいくつかの遺伝子の欠陥の結果によります。つまり、遺伝子が本来の役割を果たしてくれないためにガンができるのですね。その昔、ウイルスがガンの原因とみなされる時期があって、たいへんな資金と時間を費やして人間のガンウイルスの探求が行われたそうです。もちろん、無駄に終わったそうです。そして、生物学は原因をウイルスに熱中していた時代から、遺伝子の時代へと移ったのです。

 

これとは別にガンの原因には環境からの攻撃があると指摘されています。アスベスト、PVC(ポリ塩化ビニル)、私たちが制御できない多くの天然化学物質です。非常に低濃度であるものの、一生のあいだ私たちはこれらの化学物質にさらされています。そして誰もが、こう言うでしょう。肺結核による死からまぬがれたように、科学的な医療を用いて対抗するか、環境中にある危険な化学物質を取り除けば、ガンによる死からまぬがれることができると。

 

結核菌がなければ肺結核にならないことはたしかでしょう。アスベストや危険な化学物質を摂取しなければ、悪性中皮腫にならないことも証明されています。しかしここに、社会的立場に制約された考え方による作用因と原因のすり替えが働いていることに気づくでしょうか?「肺結核の原因は肺結核のみである」「悪性中皮腫の原因はアスベストである」とはいえません。

 

 科学的な医療が役立っている証拠として誤って理解してしまうのが平均寿命の変化です。これは医療によって高齢者や病人が長生きするようになったわけではありません。平均寿命の変化のほとんどは、乳児死亡率の大幅な低下によります。19世紀始めには出生が1,000児に対して、150児(15%)も死亡していました。このため集団全体の平均寿命は、乳児の死亡によって大きく引き下げられていました。実際、科学的な医療によっては、すでに成人にたっした人の寿命を延ばすことはほとんどありません。19世紀末、科学的な医療によって60歳の人の平均寿命を延ばしたのは、ほんの数か月程度だそうです。平均寿命にも社会的立場に制約された考え方による作用因と原因のすり替えが働いていることに気づくでしょうか?

 

言語の道理は言語だけでしょう。人の道理は人だけでしょう。が、私たちは、確実に社会的立場に制約された偏見に『反応』しているのですね。・・・・・つづきます。

 


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