57 そんなに慌てて、どこに行くんですかね?お嬢さん。
手を放してください。急いでいるんですから。
そうはいかんのです。ほら、お嬢さんの切符ですね。落としたのを見たもんですから。はい、どうぞ!
トランター行き。普通。ですか!わしらと同じじゃ。それにお嬢さん。警察に追われているみたいだが?
わしは、プリーム・パルヴァー。奇遇にも、トランター人だよ。トランターの農業協同組合の会長。こっちがわしの家内じゃ。
あいにく、今回は不発だったがね。戦争が始まるんでね。急遽、会談は延期にさせられた。今、戻るところじゃ。
戦争!もしかしたら、まさか、ファウンデーションとじゃありませんよね?
お嬢さん、お嬢さんはターミナスの人間なのかな?残念ながらそうなんだ。ターミナスの大使みたいな方を紹介されたんだがな、確か、マンとかという。滑舌が立派な、背筋がシュンとしていた。
私、アルカディア・ダレルと申します。宜しくお願いいたします!
ホマー叔父さん。別人ホマー・マン?!!!
あのだらしない、吃り癖の。いつも自信の欠片もない?!
おかしいわね。やっぱりだわ!やっぱり、そうなんだわ!
なにが「やっぱり」なのかな?
それはそうと、警察だ!
若い女の子を探してる。宮殿から逃げ出した。身分証明書を見せてくれないか!
それには及ばない。この子は私の孫、アルカディア・パルヴァーだ!
..........
わかったら、他を探したまえ!
助かりました、パルヴァーさん。でも、どうやってあの警官、納得したんでしょうか。私の身分証明書、アルカディア・ダレルって書いてあるのに?!
https://youtu.be/B9hc-gNBU2A
yatcha john s. 「スペースポートでの邂逅」『ファウンデーションの夢』第五部 その7
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