「こいつに乗れなくなるのか？」

今日は珍しく寂しい話題・・・・
なので少し短めに・・・・
僕の愛車について語りたいと思う。

「昭和５５年式サファリ」。
今となっては貴重な、今年で丁度３０年選手。
ちなみに僕と同い年。
正式に言うと、「彼」のほうが２ヶ月ほど年上。
若干色あせてしまったが、斬新なミッドナイトブルーとホワイトのツートン。
ロールーフに観音開きという粋なフォルム。
運転席と助手席側には懐かしの「三角窓」。
灰皿はメタル加工で昔の電車を思わせる。
排気量は３３００ＣＣ。
４速ミッション。
総重量はなんと！２．５トンを越す。
エンジンは日産が誇る「ＳＤ３３」。
走りながら車内で会話をしようものなら、大声は必須。
しかし、そんな無骨で哀愁の漂う「彼」に一目ぼれして５年前に購入した・・・・

「彼」とは語りつくせぬ、たくさんの思い出がある。
いろいろな所に連れて行ってもらった。
とにかく「彼」の窓から流れてくる風が堪らなく好きだった。
現代の風を切っているはずなのに、この車内を通すと一変。
僕が生まれた昭和５５年代の香りに・・・・
音楽ももちろん。
「彼」から生まれる音楽は、またしても魔法のフィルターを通して、当時の趣を演出してくれる。
ビートルズ。
エルビス。
レイナードスキナード。
ストーンズ。
チャックベリー。
ベンイーキング。
ジェームスブラウン。
極めつけはジョンデンバー・・・・

こいつがまた堪らない。
「カントリーロード」は言うまでもないが、「リビング・オン・ア・ジェットプレーン」何て、聞いてしまったら涙が溢れそうになる。

そんな僕の相棒に今！危機が訪れている！！

今回の車検でありえない修理金額が提示されたのだ。
ちなみについさっき・・・・
さらに車検屋の兄ちゃんはこう伝えた！
「来年も同様の金額が発生すると考えられます・・・・」
正直、受話器越しで頭が真っ白になった。

とっさに僕、「もう少し時間を下さい！！」。
とは言うものの、頭の整理は付いていない。

「さてどうしたものか？」
もちろん愛する相棒を早く車検屋から返してやりたい・・・・
しかし現実は厳しい。

「さて困った？」

どうやら今晩は悩みに悩む酒を煽る事だろう・・・・

こうやって書いている今も、「彼」のことが気に掛かって仕方ない。
「万が一僕が手放したら・・・・」
あの愛くるしい丸目は大いに悲しむ事だろう。

僕の苦悩は尽きる事はない・・・・