乗鞍高原・上高地情報

乗鞍高原と上高地の四季の自然の姿を現地に滞在するガイドが紹介します。

「乗鞍雪崩撲滅運動実施中!!」

2011-03-16 20:06:34 | 乗鞍アドレナリン日記

「雪崩撲滅?!」

「そんなの無理無理!!」

なんて言う人がいるかもしれない・・・・

もちろん自然はそんなに甘くない!!

一筋縄や計算式でどうこうなる問題じゃない。

僕もこのガイドの世界に入って今年で9年目が始まろうとしている・・・・

個人的な趣味から振り返ると、大袈裟でなく30年間まるまる野山を歩き回っていると言っても過言ではない・・・・

そんな野生児の経験から、自然を舐めた時には必ずと言っても良いほど、痛い目がセットとして付いてくる。

それが大規模であり、小規模であり自然は容赦しない!!

甘く見た分だけそっくりそのまま返してくる。

僕の好きな本の中に「神々の山嶺(夢枕獏著)」というものがある。

そこで登場人物の孤高の天才クライマー、ビカール・サンこと羽生丈二もこう語る。

「もし俺が山であったなら、そういう甘えに容赦なく落石を食らわす」

(若干違うが、こんな感じのニュアンスだったと思う・・・・詳しくは書店でご覧あれ)

そのぐらい自然というものは良い意味でも、悪い意味でも正直なものだと思う。

だからと言って諦めるわけにはいかない・・・・

ガイドである以上、起きる前に「やれること」がある以上、突き詰めるのがガイドの務め。

というよりバックカントリーに入る最低限のマナー。

特に雪崩に関しては、実際起きるまでにやっておかなければならないことが山ほどある。

昨今持て囃されている「雪崩三種の神器(ビーコン・スコ・ゾンデ)登場」なんて最後の最後。

突き詰めると実に受身で、ネガティブな行動なのだ・・・・

当たり前の事だが、雪崩は直接の被害者本人以上に、親家族兄弟をはじめ遺族達を悲しみのどん底に落としいれ、さらには捜索者たちにも迷惑を及ぼす。

とか何とか語る前に、とにかく「遭いたくない!!」のである。

という事で今日も、最近情緒不安定な乗鞍に向かう事に・・・・

「雪崩撲滅運動」の「のぼり」を心の中にはためかせ・・・・

ツアーで滑って頂きたいPJお勧めのバーンを念入りに1つずつ調べ上げていく。

今日の助手はPJ?ヤス。

最近愛用のスノーボードからテレに浮気しつつある「フシダラ男」。

「さあ!さあ!!ヤス!!!ここで弱層テストだ~」

まだまだ不慣れなヤス・・・・

しかしその眼差しは本気!!

生粋の「生真面目さ」がこういう時に珍しく役立つ・・・・

「ヤスよ!お互い妥協無しでいこうぜ!!」

これからもODSSの「雪崩撲滅運動」は続く・・・・


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
変わりない… (みつ)
2011-03-18 08:13:24
変わりない乗鞍の風景と峰さん、ヤスさんの
姿をみてほっとしました。

お元気そうで良かった(;_;)
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No Compromise! (SpringBank)
2011-03-19 10:15:22
僕もPJのはしくれ、微弱な力ながら協力させて頂きます!
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