神々の頂・・・・

ここに来れば解る・・・・

圧倒的な魅力。

そして絶対的な迫力。

雪はただただ白く。

空はただただ青黒く澄む。

耳に響くは熱い吐息と風の音。

足音のみ・・・・

吹き付ける風は凍てつき、左頬を突き刺すかのよう。

そんな中、一歩、一歩また一歩・・・・

「俺！雪山に帰ってきたんだ！！」

辛さも、冷たさも、痛さも、何もかもが新鮮で心地良い。

「生きている」実感を雪山はモロ、露骨に味あわせてくれる。

この直球勝負！間違いない！！

これを体感する為に俺は生きている・・・・

大袈裟な言い方だが、この感覚を一度味わうと「日常」は退屈なものになり。

この「魔力」の虜となる。

今も憑りつかれながらまた一歩・・・・

着実に距離を稼ぎ、神々の頂に近づいていく。

さっきまでは遥か彼方に聳えていた大黒岳のピークは目の前。

今はあれほどまでに美しく輝いて見えたスカイライン上を詰めている。

そんな自分達に酔いしれながら・・・・

ただひたすら一歩、一歩、そしてまた一歩を繰り返すのみ。

登頂という歓喜の瞬間の為に・・・・

天気はこれ以上ないほどのド！ピーカン！！

３６０度丸見えである。

「それでは皆さん！この瞬間を共に！！」

神々の頂・・・・

＊音声が聞き取りづらくすみません・・・・興奮していたもので・・・・