山屋の知り合いから2年半前にお借りしたアジト。
県道から分け入る事歩いて7分。
緑豊かで、平らで、何よりも静寂で。
常に訪れる者の心を和ませる。
まず目に入ってくるのは大きなミズナラのあるプロムナード。
それを抜けると趣たっぷりの古民家ともヨーロッパ風とも山小屋風とも例え難いカフェスペース。
全て天然の木で作られ、家主曰く、こだわって飛騨の匠を呼んだとの事。
曲りくねったり、皮をむいたそのままだたり・・・・
自由奔放な木々を、匠の技術でビシッ!と。
周囲の森にこれでもかっ!のマッチング。
二階は木の香り漂う広々空間。
夏は子どもキャンプで子ども達が雑魚寝し、イベントの時は皆で酒をあおり、語った。
今も亡くなった主の山の古書が多く残され、テーブルの上にはウイスキーグラスがそのまま。
ここからの眺めに酔いつつ、山に酔いつつ、酒に酔っていた主が偲ばれる・・・・
一階はというと大きな石釜、これまた大きな薪ストーブ、さらには主が愛した画家の壁画が存在感たっぷり。
今では僕らの資機材がなくなり中はガラン、薄暗く寂しい雰囲気が漂う・・・・
さらには薪を燃やした際に出る独特の香りと土の香り、さらには若干のカビ臭さが寂しさを引き立たせる。
引き戸を抜けると赤松の大木に、乗鞍溶岩を配した中庭。
ここにも石釜が二つ、燻製釜が一つ。
ここで子ども達が走り回り、大人たちが酔い、歌い、スラックラインに興じ、ドラム缶風呂に入った(入らせた?)・・・・
スペース的にも丁度よく管理しやす木立が美しく、僕のお気に入りの場所だった。
さらに突き進み裏の森に入るとカラマツの森が出迎える。
丁度今の時期はゴールデンシャワー、黄金色の針状の葉が庭を埋め尽くさんばかりに降り積もる。
この森では相棒の松と共にチェーンソーを使い、斧を振るい、鉈を振り回し間伐作業に従事した。
合言葉は「お互い煮詰まったら木を切ろう!労働の原点に還ってリフレッシュ!!」。
ここから切り出され、人力で運び出されたカラマツは薪割し、焚火で使ったり、イワナ焼きで使ったりと多用した。
本当の目標は完璧な間伐の後、その木材を使って谷にせり出した日本一の天空デッキを作る事であった。
そこからは霞沢の峰々や錦の紅葉を見せる山々が見下ろせる最高の隠れ家になったに違いない・・・・
まあ、その野望はこれからに取って置くことにしよう。
さてとそろそろ松を迎えに岐阜の荘川に向かわなくては!
急ぎ足で事務所スペースに戻ると、その中もガラン。
皆でシコタマ記憶が飛ぶほど呑んだ小上がりスペースも、工夫に工夫を重ねて快適に仕上げたキッチンスペースも今はない。
二階には松が住み、カマドウマの大群に頭を悩ませ、クマの襲撃にも逢った・・・・
2年半という短い間ではあったが様々な濃い~思い出が頭を巡る。
多くの苦労もあったが、それ以上の喜びと感動をもらった。
何もないところから、不自由なところから創り出す知恵をもらった。
自然と共に暮らす厳しさを味あわせてもらった。
何よりもここに住まなければ感じることの出来ない感性をもらった。
だからこその「ありがとう」。
お前からもらったことはそっくりそのまま次のアジトに引き継がせてもらうよ。
いやいやそれ以上に飛躍したアジトを完成させてみせるよ。
まあまたブラリ訪れるさ・・・・次の事務所も近くだから・・・・
てなことで明日31日をもって僕らは今のアジトを離れることに。
おそらく次にここに事務所を構えることは、たぶんない。
あれあれ?じゃあPJ峰は?松は??行先は???ついに堅気に戻るのか????
ご心配無用です。
僕らは常に乗鞍にいます。
現状通年のアジトはまだ未定ですが、冬のアジトは今まで同様の乗鞍観光センター内。
今まで以上に暑苦しく、濃い~キャラで皆さんのお越しを、チャレンジをお待ちしております。
それではこの冬もこんな僕らですが宜しくお願い致します。
NO NATURE NO LIFE・・・・
NO NORIKURA NO LIFE・・・・
新たなる素晴らしき大自然に溶け込めるフィールドをご用意してまたお待ちしております~
また語りましょう。
呑みましょう!!
地べたで寝ましょう(俺だけか・・・・):笑
淋しい~(T^T)